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1985 年度 実績報告書

細菌線毛の尿路感染症における意義の解明と尿路感染治療への抗線毛抗体の応用

研究課題

研究課題/領域番号 60440076
研究機関九州大学

研究代表者

熊澤 淨一  九州大学, 医, 教授 (60038669)

キーワード尿路感染症 / 細菌線毛 / 抗線毛抗体 / 大腸菌
研究概要

細菌線毛は腸管感染症や尿路感染症において、菌の定着因子としての意義が明らかにされつつある。そこで、細菌線毛の尿路感染症における意義を調べる目的で、各種尿路感染症患者より得られた大腸菌,シトロバクター,クレブジエラ,セラチア,プロテウス,プロビデンシア等の菌種について、赤血球凝集反応により、線毛保有率と線毛の分類を行なった。
1)大腸菌について:急性膀胱炎,複雑性腎盂腎炎,膀胱炎および腸管利用尿路変更術後患者尿より74株の大腸菌を分離した。ヒト・ウシ・ニワトリ・サル・モルモット赤血球に対する凝集性を検討し、いずれかの赤血球に対して凝集性を有するものは38株(51%)であり、マンノースに対する反応を加えて検討した結果、8種類の凝集パターンのある事が見出された。また、尿路変更術後患者尿より得られた菌で最も凝集反応腸性率が高く、急性膀胱炎,複雑性膀胱炎,慢性腎盂腎炎では同程度であった。マンノース耐性の凝集反応は急性膀胱炎が最も高頻度で、次いで複雑性腎盂腎炎,尿路変更術後,複雑性膀胱炎の順であった。
2)その他の菌について:大腸菌以外の菌種ではセラチア、クレブジエラでは赤血球凝集陽性率が高かったが、シトロバクターでは低く、プロテウス、プロビデンシアでは極めて低かった。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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