研究分担者 |
山下 英俊 東京大学, 医学部(分院), 講師 (90158163)
大平 明彦 東京大学, 医学部(病), 講師 (00114421)
谷島 輝雄 東京大学, 医学部(病), 助教授 (50010187)
望月 学 東京大学, 医学部(分院), 助教授 (10010464)
増田 寛次郎 東京大学, 医学部(病), 教授 (60010188)
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研究概要 |
1)ぶどう膜炎に対する免疫療法:CsA,CsD,CsGの腎毒性をラットを用い, 病理組織学的,およびメタボリックケージにより24時間蓄尿して腎機能検査をした. CsAは20mg/kg以上で腎組織障害を生じたが,CsDとCsGは40mg/kgでも障害は軽く, 又, 腎機能も正常であった. 前年度, CsGはこの用量でラットの実験的ぶどう膜炎抑制に有効だった結果から, CsGはぶどう膜炎治療の応用に有望である. ベーチェット病に対するCsA療法で, 副作用を軽減し治療効果をあげるために, プロラクチン阻害剤のブロモクリプチンの併用療法を6例に行なった. 併用前後で, CsAの血中濃度, プロラクチン濃度, 腎機能を検討した. 併用により, プロラクチンは減少したが, CsA濃度が上昇することが判明したので, 以後はCsA投与量を2/3に減じた. 腎機能は全例改善傾向を示した. 2)網膜芽細胞腫:ヌードマウスに移植したYー79網膜芽細胞腫に対するPGD2と64Eの薬効を検討した. いずれも, 特に64Eは, invivoにおいて, 網膜芽細胞腫の成長を著明に抑制した. 3)角膜移植:主要組織適合抗原の異なる系統間のラット(BN→ルイス), 近い系統間(フィッシャー→ルイス)いずれの組み合わせでも, 全層角膜移植された移植片は術後2週間後に拒絶反応を起した. これに対する, CsAの作用を検討したところ, 10mg/kgの用量でほぼ完全に拒絶反応を抑制した. しかし, 投与を中止すると約2週間後には拒絶反応が生じた.
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