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1988 年度 実績報告書

眼科領域における新しい免疫療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 60440079
研究機関東京大学

研究代表者

山下 英俊  東京大学, 医学部, 講師 (90158163)

研究分担者 大平 明彦  東京大学, 医学部, 講師 (00114421)
新家 真  東京大学, 医学部, 講師 (00092122)
望月 學  東京大学, 医学部, 助教授 (10010464)
増田 寛次郎  東京大学, 医学部, 教授 (60010188)
キーワードベーチェット病 / シクロスポリン / 腎障害 / 全層角煙移植
研究概要

難治性ぶどう膜炎を伴うベーチェット病の治療にシクロスポリン療法を前年度にひきつづいておこなった。合計69症例に対してもちい、眼発作頻度と視力予後に対する効果と副作用について、シクロスポリンの用量との関係を検討し、安全かつ有効な用量を決めるように努めた。その結果、8mg/kg/日以上の用量では、平均眼発作頻度は1.2±0.8回/年と非常に強く抑制されたが、同時に腎機能障害と肝機能障害がほぼ全例に生じ、しかも投与期間が長くなると増悪した。6ー8mg/kg/日では、眼発作は3.4回/年であったが、やはり副作用は半年以上この用量を継続すると大半の例で出現した。4ー6mg/kg/日では、眼発作の平均は4.1回/年であったが、これは従来のコルヒチンやエンドキサンの治療中に比べ有意に改善されていた。しかも、この用量での副作用は殆んどみられなかった。これらのことから、4ー4mg/kg/日が、シクロスポリンの安全かつ有効な用量であると結論された。
全層角膜移植をラットにおこない、浸潤細胞の同定を免疫病理学的に検討した。臨床的に拒絶反応が出現する前からIa抗原陽性細胞が移植角膜片には出現し、拒絶反応出現時には、CD4^+Tリンパ球と、CD8^+Tリンパ球とくに、CD4^+Tリンパ球(ヘルパー/インデューサー細胞)が多く浸潤していた。サイクロスポリンは、これらの細胞の浸潤を強く抑制した。拒絶反応を過去に数回くり返して、全層角膜移植を再度おこなった患者2例に、手術と同時にシクロスポリン療法をおこない、用量を漸減しながら経過をみたところ、シクロスポリンにより拒絶反応は生じく、手術は成功した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Mochizuki,M;Fujino,Y;Okumura,A: Transplant Prou,(Suppl). 20. 158-161 (1988)

  • [文献書誌] 望月学: 臨床免疫. 20. 75-83 (1988)

  • [文献書誌] 望月学: 感染・炎症・免疫. 6. 99-110 (1988)

  • [文献書誌] 北川寛,大河内悦子,藤野雄次郎,泰順一,箕田健生,望月学,増田寛次郎: あたらしい眼科. 5. 1502-1509 (1888)

  • [文献書誌] Herbort,CP;Matsubara,M;Nishi,M;Mochizuki,M: Jpn T Qhthalmol. (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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