この研究は、2つの部分から成り立っている。第1は、乳児期に関するものである。まず、自然場面において6組の母親と乳児のやりとりが録画された。次に、そのビデオテープを、2人の観察者が、2つの観察方法で分析した。ひとつの方法は、観察用紙にストップウォッチを見ながら記録していくという方法である。別の方法は、パーソナルコンピュータを使って、コード化された観察指標を記録していくというものである。仮説と異なり、手書きの観察の方が、記録されたデータ量が多かった。コンピュータによる観察には、訓練が必要と思われる。 第2は、幼児期に関するものである。まず、最初に一般的に使われているマルコフ過程を元にしたモデルを批判的に検討し、より妥当であると考えられるモデルを提出した。次に、そのモデルを用いて、保育場面の分析を行ない、考察した。
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