研究課題/領域番号 |
60450038
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
麻生 誠 阪大, 人間科学部, 教授 (00014689)
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研究分担者 |
片岡 栄美 大阪大学, 人間科学部, 助手 (00177388)
米川 英樹 大阪教育大学, 助教授 (50116133)
池田 寛 大阪大学, 人間科学部, 助教授 (40093364)
友田 泰正 大阪大学, 人間科学部, 助教授 (90087883)
菊池 城司 大阪大学, 人間科学部, 教授 (00027963)
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キーワード | 定時制高校 / 通信制高校 / 政策科学的研究 / シミュレーション / 教員の意思 / 生涯教育 / 単位制高校 |
研究概要 |
昭和60年代半ばから70年代にかけて後期中等教育人口の急減期が予想されており、その中で定時制・通信制高校を今後どのような教育機関として位置づけていくかが焦点的課題となっている。このような課題に対し、今年度は昨年度からの研究成果をひき継ぎ、調査データの分析・検討を進めるとともに、以下に示す研究の成果を得た。(1)定時制通信制教育に関する教育人口及び学校数の将来推計を人口動態を基にしたシミュレーション分析により行った。具体的には教育人口のinput-outputが現状のまま維持される現状維持モデルと全日制全入モデルを作成し、西暦2000年までの将来予測を行なった。(2)定時制・通信制高校教員に対し、学校改革・改善策に関する意見調査を実施した。単位制高校実施に対しては賛否相半ばであったが、賛成意見の内実は既存の定時制・通信制は現状のままとし、別タイプの高校としてならば賛成とするものが多い。また有効な改善策としては「クラス定員の縮小」を望む教員が65.4%と最も多く、次いで「カウンセラーの配置」など主に生徒指導をめぐる改善策への要望が強いことが明らかとなった。他に生涯教育機関としての位置づけやカリキュラム等についての意見を尋ねたが、教員の意見は所属県の教育政策・行財政のコンテクスト(例えば学校統廃合の進行度)によって大きく左右されることが明らかとなっている。(3)定時制・通信制の教育の実態については、昨年度からの学校調査データの分析を進めるとともに、他方、中退者に対するインタヴュー調査を行うことにより、中退メカニズムの解明と彼らの職業キャリア、教育キャリアの追跡を行なっている。
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