• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1986 年度 実績報告書

近世国家の比較史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60450052
研究機関京都大学

研究代表者

中村 賢二郎  京大, 人文科学研究所, 教授 (60027521)

研究分担者 藤井 譲治  京大, 人文科学研究所, 助教授 (40093306)
横山 俊夫  京大, 人文科学研究所, 助教授 (40027553)
井上 進  京大, 人文科学研究所, 助手 (40168448)
梅原 郁  京大, 人文科学研究所, 教授 (00027541)
阿河 雄二郎  大阪外国語大学, 助教授 (80030188)
キーワード近世国家 / 西欧 / 日本 / 中国 / 比較史 / 中間諸団体 / 支配機構 / 王権の象徴的機能
研究概要

1.本研究は西欧,中国,日本における近世国家の構造を比較史的に考察しようとするものである。従来まで絶対主義体制論として所与の時代が論じられることが多く、近世国家概念を積極的に採用し、西欧,中国,日本の比較を試みる研究は稀であった。本研究では西欧16-18世紀,中国宋代-清代,日本(主として江戸期)における近世国家の支配機構の独自性、近世国家内の中間諸団体の態様および諸社会集団の結合関係などを考察することを試みている。研究グループのメンバーを中心にして毎月3回の研究会が組織され、各自の研究成果が報告された。
2.本年度は近世西欧(独,仏,伊)国家研究書の充実につとめた。したがって設備備品費使用総額は、当初計画における配分額をわずかながら超過した。
3.西欧関係では、中村賢二郎は17・18世紀ドイツ中小都市の社会集団(ツンフトなど)に対する領邦国家側の規制を考察した。また中村は神聖ローマ帝国と領邦国家,帝国都市という二重体制について独自の論を展開しつつある。阿河雄二郎は18世紀末のパリに対する国王の穀物供給政策に関し新しい視点を導入し、またルイ13・14世時の即位儀礼の考察により、近世王権の象徴的機能を分析しつつある。中国関係では梅原郁によって、宋代国都における皇帝祭祀が考究され、また皇帝・高級官僚層の相関としての中国近世政治史の独自性が論じられている。横山俊夫と藤井譲治は江戸幕藩体制論を担当した。すなわち横山は地方諸藩における政治過程、城下町の象徴的機能を論じ、一方藤井は幕府政治機構の中枢である老中制の形成過程の考察を完了して、従来まで等閑視されがちであった幕府軍事力の研究を開始している。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 中村賢二郎: 歴史のなかの都市ー続都市の社会史 所収. 28-48 (1986)

  • [文献書誌] 阿河雄二郎,中村賢二郎: 歴史のなかの都市ー続都市の社会史 所収. 119-139 (1986)

  • [文献書誌] 梅原郁,中村賢二郎: 歴史のなかの都市ー続都市の社会史 所収. 284-307 (1986)

  • [文献書誌] 横山俊夫,中村賢二郎: 歴史のなかの都市ー続都市の社会史 所収. 49-74 (1986)

  • [文献書誌] 藤井譲治: 人文学報. 61. (1987)

  • [文献書誌] 梅原郁: "宋名臣言行録" 講談社, 412 (1986)

  • [文献書誌] Toshio Yokoyama: "Japan in the Victorian mind" Macmillan(London), 233 (1986)

URL: 

公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi