研究概要 |
昭和60年度において、ゲーテ,シラー,シェークスピア,ドストエフスキーの文献を蒐集し、特に、「刑罰の理念」及び「刑事責任の本質」についての考究を行ったが、61年度においては、「刑法思想論」という新たな分野の構築の必要性を強調しながら、特にゲーテ思想の究明に力を注いだ。そこで、61年5月31日には、東北大学法学会主催の学術講演会において、「刑法における期待可能思想とゲーテ」と題して、ゲーテの有機的自然観及びゲーテの道徳律と「刑法思想論」とのかかわり合いてにつき講演をしたが、61年度においては、特にゲーテ思想に焦点をしぼり、ゲーテに関する文献を蒐集し、ただにゲーテそのものの文献だけではなしに、例えば、ヤスパース,トーマス・マン,カッシーラー,ルカーチ,ジンメル等々のゲーテ論なども蒐集して、「刑罰の理念」及び「刑事責任の本質」の追究を「広く且つ深く」進めることとした。
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