研究課題/領域番号 |
60450079
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
南 亮進 一橋大, 経済研究所, 教授 (80017657)
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研究分担者 |
寺西 重郎 一橋大学, 経済研究所, 教授 (70017664)
松田 芳郎 一橋大学, 経済研究所・日本経済統計文献センター, 教授 (30002976)
尾高 煌之助 一橋大学, 経済研究所, 教授 (90017658)
小野 旭 一橋大学, 経済学部, 教授 (60054318)
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キーワード | 所得分布 / 工業化 / 戸数割 / 地方税 / 山口県 / ジニ係数 / 変化係数 / クズネッツ仮説 |
研究概要 |
(1)各市議会の議事録に収められている戸数割地方税の資料を、次の市についてマイクロ・フイルムに収め、次いでそれを読み易い形にコピーし製本した。 座間市(神奈川県) 富士市(静岡県) 日光市(栃木県) (2)われわれはこれまで数年間にわたって、多くの議会事務局をたずね戸数割資料をマイクロフイルムに収める作業を続けてきた。その数は38市にのぼる。これは多くの都道府県にまたがっているが、中でも山口県では萩市,山口市,岩国市という3つの市について戸数割資料をうることができた。そこでわれわれはそれら3市において収集したデータを利用して山口県の所得〓分を分析した。期間は一応1922-39年である。 (a)3町と5村のそれぞれにおける所得分布がどう変化したかを分析し、それは工業化と共に不平等化したことを見出した。 (b)一時点をとってみると工業化の進んだ町・村ほど所得分布は不平等である。 (c)3町・5村の所得分布をもとに山口県全体の所得分布を推計してみたそしてそれはジニ係数では0.5というきわめて高いものであることがわかった。すなわちわが国の所得分布は戦前は戦後に比べて圧倒的に不平等であった。
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