研究概要 |
米国々立加速器研究所において, 原子核乾板標的と電子カウンターを複合させた照射実験は2回に亘って行われ, カウンター・データの収集及び, 原子核乾板の現像は完了した. これらの成果を次に述べる. 第1回実験, 乾板容量30l, 800GeV陽子に照射, ミューオン・トリガーによる陽子-核反応数5.4×10^6を収録, 反応点とミューオン飛跡との接近距離により選別した現象中薬120ケのチャーチ粒子候補発生現象を見つけた. 選別現象数と候補現象数との比は25対1である. 測定器とプログラミングの開発により, チャーム粒子対候補が見つかるのは, 1ケ月約50ケである. 約半年後に, チャーム粒子対発生機構の解析が可能となる. 第2回実験, 乾板容量47l, 650GeV負パイ粒子に照射, ミューオントリガーによる反応数9.6×10^6を収録, 乾板に結合するカウンター・データの質をあげるために次の点が改良された. シリコン固体検出器上の位置決定精度を2倍にあげた. 更に, ミューオン・トリガーに対して, カウンターを一層増やし, 鉄吸収層の厚さを増加させた. 候補現象発見効率を上げるために時間的にビーム照射位置がすばやく変化する乾板テープが開発された. 第2回実験においては, かなりの数のビューティ粒子崩壊が期待される.
|