• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1986 年度 実績報告書

中部・近畿地方の3次元速度・減衰構造とテクトニクスの研究

研究課題

研究課題/領域番号 60460045
研究機関京都大学

研究代表者

三雲 健  京大, 防災研究所, 教授 (80027218)

研究分担者 伊藤 潔  京都大学, 理学部, 助手 (80022721)
竹内 文朗  京都大学, 防災研究所, 助手 (50027299)
安藤 雅孝  京都大学, 防災研究所, 助手 (80027292)
佃 爲成  東京大学, 地震研究所, 助教授 (20027288)
平原 和朗  京都大学, 防災研究所, 助手 (40165197)
キーワード3次元速度構造 / 3次元減衰構造 / 地震波走時 / インバージョン / テクトニクス / 中部・近畿地方
研究概要

61年度においては次のような研究を行ない、以下に述べる結果を得た。
(1)60年度に得た中部地方下の3次元P波速度構造と、この地方の地震活動の深さ分布を対比してテクトニクスに関する議論を行った。飛騨山脈下や白山の下では地殻上部に低速度層が存在するが、こゝでは地震活動の最深点が10km以内と浅く、他地域に比べて高温状態にあることが明らかになった。
(2)さらに多数のP波走時観測データを用い、中部地方一帯の深さ150kmまでにわたる異方性を含む3次元速度構造のインバージョンを行った。この結果、先にS波偏光性の観測から推定された深さ100〜200kmの上部マントルに存在するマントル・ダイアピルによる異方性は検出されず、この地球物理学的意義に関して重要な示唆を与えることとなった。
(3)3次元速度構造検出のため、代数的再構成法によるリゾリューション・マトリクスの計算法を開発し、大量の未知数を含むインバージョンが可能となり、今後の計算に著しい進展をもたらした。
(4)近畿地方中北部に分布する微小地震観測網で観測された520個の地震のP波走時データを用いて、この地域の地殻上部の3次元速度構造を解析した。この結果、京都盆地周辺の表層部及び有馬-高槻構造線の深さ10-12kmの範囲に低速度層が存在すること、また深さ3-12kmではWE-SW方向の地震活動分布に対応した高速度層が京阪神地域に存在することなどが明らかになった。
(5)飛騨-北陸地方一帯の地殻上部の詳細な3次元速度構造を解析する目的で、現在、多数の局地・近地地震のP波観測走時データ・ファイルを作成し、予備的計算に着手しつつある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Hirahara,K.et al.: Tectonophysics. (1987)

  • [文献書誌] Mikumo,T.et al.: Tectonophysics. (1987)

  • [文献書誌] Hirahara,K.: physics of the Earth and Planetary Interior. 45. (1987)

  • [文献書誌] Hirahara,K.: Geophys.J.Roy.Astr.Soc.(1987)

  • [文献書誌] 伊藤潔: 地震. (1987)

URL: 

公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi