研究課題/領域番号 |
60460077
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
藤城 郁哉 三重大, 工学部, 教授 (90023043)
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研究分担者 |
中村 裕一 三重大学, 工学部, 助手 (20164345)
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キーワード | 潤滑油粘度 / 粘度圧力係数 / 粘度温度係数 / ルビー蛍光測圧法 / 一軸応力下のルビー高圧力センサ / ブリルアン散乱 / ダイヤモンドアンビル |
研究概要 |
本年度の補助金によりデータ取込用パソコンを設置し、実施計画に従い研究を実施し、つぎのような成果を得た。 1.ルビー単結晶の蛍光線シフト量と一軸応力の関係を求めるため、(0001)面と(11【2!-】0)面に対して重錘を負荷する装置を製作のうえ測定をおこなった。実験上の制約から完全な一軸状態を実現することができないので、弾性有限要素解析を援用して補正をおこない、ルビーセンサの各面に対する一軸応力による感度を決定することができた。その結果【R_1】蛍光線に対してC軸に垂直な場合0.0799nm/GPa、平行な場合0.1417nm/GPaであることが分った。 2.これらの方位の分った単結晶に対する応力緩和を、ダイヤモンドアンビル装置により測定する予備実験をおこなった。また、粘弾性モデルによる解析方法についても検討を加えた。 3.合成潤滑油成分であるBCCMおよびDMSの温度-圧力-粘度関係の測定をおこない、BCCMは圧力とともに急激な粘度上昇を示し、トラクションオイルの基油としての特性が勝れていることが示された。DMSについては1.2GPaの超高圧力域まで粘度測定が可能であり、その温度特性も優れていることが分った。 4.DMS、BCCMの混合液体の温度・圧力・粘度関係を測定したが、その結果は従来の粘度に関する混合則では表現できないことが分った。現在新しい定式化を検討中である。 5.ルビー蛍光線出力を直接計算機に取り込むためのインターフェースおよびそのデータ処理プログラムを作成し、測定精度の向上をはかった。 6.極めて高い粘度域の測定をするため、ブリルアン散乱による粘度測定の光学系およびデータ処理系の設計および製作の準備をおこなった。
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