研究課題/領域番号 |
60460157
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
網干 寿夫 広島大, 工学部, 教授 (40034285)
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研究分担者 |
小堀 慈久 呉高専, 講師 (10043829)
森脇 武夫 広島大学, 工学部, 助手 (00166456)
中ノ堂 裕文 広島大学, 工学部, 助手 (80034411)
吉国 洋 広島大学, 工学部, 教授 (90034339)
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キーワード | 圧密 / 圧密試験 / 二次圧密 / 過圧密 / 疑以過圧密 / 地盤改良 / 事前圧密 / 静止土圧係数 |
研究概要 |
本年度はストレスプローブテストと分割型1次元圧密試験によって、主として粘土の要素としての変形特性と2次圧縮特性を過圧密比との関連で調べた。結果の概要は次のようである。 1.分割型1次元圧密試験により除荷〜再載荷の応力履歴を受けた過圧密な粘土の2次圧縮特性を調べた結果、除荷から再載荷によるヒステリシスループ内とそれを越えた所とで異なる2次圧縮係数の存在することがわかった。後者は、正規圧密粘土に対して導かれたBjerrumの概念がそのまま適用でき、前者はこれより小さい値を示している。 2.数種類の粘土のストレスプローブテストの結果、2次圧縮中のKo値は、増加、一定および減小の3種類をとり得ることがわかった。これはダイレイタンシー特性と粘性特性との大小関係によって決まるものと解決できる。 3.異方過圧密粘土のストレスプローブテストの結果に基ついて、過圧密な粘土の異方性弾塑性構成式を導いた。これは複合降状曲面を有するもので、三軸条件の他に、1次元変形条件のもとでの除荷〜再載荷によるe〜logP曲線のヒステリシスループの説明が可能である。 本年度は室内試験を中心に過圧密粘土の2次圧縮特性と変形特性を調べたが、今後はこれらを現場の問題にいかに対応させるか検討する。特に大部分のプレロード工法はバーチカルドレーンを併用し、また部分載荷であることが多いので、上記の1.と3.とを組合わせて多次元変形条件下での残留沈下予測法を検討したい。
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