研究課題/領域番号 |
60460170
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
坂本 功 東京大学, 工学部建築学科, 助教授 (90011212)
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研究分担者 |
大橋 好光 東京大学, 工学部建築学科, 助手 (70160603)
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キーワード | 構造要素 / 立体的配置 / 木造住宅 / 耐震設計法 / 戸建住宅 / 木造軸組構法 / 床構面 / 水平面内剛性 / 耐力壁 / 鉛直構面 / 実大立体試験体 / 水平荷重 |
研究概要 |
本研究は、床構面の仕様の違いが、建物の挙動に及ぼす影響について、耐力壁をもつ鉛直構面を含めた実大の立体試験体に水平荷重を加え、その特性を把握しようとするものである。試験体は、昨年度製作したものを用いている。即ち桁行7P(1P=90cm)梁間3Pで、6帖と4.5帖の部屋が隣接する平面を有するものである。これらの、柱、梁、桁、筋かいは同一のままで、今年度は壁の仕様を2種類、床の仕様を3種類とし、それらの組合せで合計4シリーズの実験を行なった。壁は筋かいのみの状態と内壁に石膏ボードを打ちつけた場合の2種類。床は、火打のみで床面を張らない状態、およびこれに根太・構造用合板打ちつけた場合、そして合板を桁と同一面に打ちつけた場合の合計3種類である。 実験は、各試験体について、梁間方向の3構面と桁行方向の1構面について、順次変位制御で繰返し水平加力を行なった。各試験において、加力構面での最大変形は層間変形角で1/120rad.までとし、各試験体毎の実験終了後、要所の釘の打ち直しを行なった。測定方法は、荷重はロードセルで、各点の変位は電気式変位計と静歪計により測定した。 荷重と変形の関係では、非線形的な性状、繰返しによる剛性の劣化は、耐力壁単体の場合とほぼ同様であった。各実験における正負繰返しサイクルの最大変形時における床構面の変位の状態では、梁間方向のうち、両妻にあたる構面を加力した場合は、ねじれが卓越し、中央の構面を加力した場合は、併進的な変位状態になっている。定性的にみる限り、床板を張った試験体ではもちろん、火打のみの試験体でも、筋違いのみの壁に対しては、床構面はせん断力をよく伝えていることが分かった。また、加力構面の変形が正負1/120の時の荷重では、床構面の剛性が高まると、両妻面の壁構面の力の分担が増加することが示された。
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