研究概要 |
本研究は, 粉体スラリーによる金属基複合材料の製造法と, 複合粉体の製造法の研究から成る. (1)粉体スラリーによる金属基複合材料の製造法 Al基複合材料の製造に, スラリー法を応用することを目的として, 研究を行った. 最初粉末のスラリー作る方法を研究し, そのスラリーを炭素繊維あるいはSiC繊維の束に含浸させてプリフォームを作り, さらにホットプレスによって複合化させるという方法を開発した. これによって, 連続的に長繊維強化複合材料を製造する技術の基礎が確率できた. このスラリー法をさらに発展させて, 長繊維強化複合材料だけでなく, 短繊維強化複合材料の製造法にも応用した. この場合は, 最初SiCウイスカーのスラリーを作り, それからSiCウイスカーのプリフォームを作って溶融Alを含浸させて複合化する方法を開発した. この技術によって, 理論的強度に近い強度のAl基複合材料を作ることができた. (2)複合粉末の製造法 複合粉末を製造する方法の基礎として, 無電解メッキ法の研究を行った. これによって, Fe-Cu, Fe-Ni, Fe-Cu-Ni, Fe-Ni-P, Fe-Ni-Bなどの複合粉末の製造が可能になった. 今後の研究の課題は, 複合粉末の製造法とスラリー法を統一して, 勝れた金属基複合材料の製造法を確率することである.
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