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1986 年度 実績報告書

造成農地の水循環機構

研究課題

研究課題/領域番号 60460211
研究機関京都大学

研究代表者

丸山 利輔  京大, 農学部, 教授 (90026451)

研究分担者 渡邉 紹裕  京都大学, 農学部, 助手 (50175105)
小林 愼太郎  京都大学, 農学部, 助教授 (20026602)
キーワード農地造成 / 洪水流出 / 低水流出 / 水循環機構 / 流出モデル
研究概要

今年度は、昨年度行った農地造成に伴う洪水流出特性の変化に関する調査・研究に加え、低水流出特性の変化および圃場内排水不良対策に関する調査・研究を行った。今年度の研究から明らかになった点は以下のとおりである。
1.試験流域は農地造成工事後2年を経たが、造成直後に流域土壌の透水性,保水性が大きく劣化したのが、昨年度よりもさらに回復してきている。これは、昨年度から今年度にかけてタバコ,ダイコン,飼料と連続的に栽培が行われた営農効果の現れである。しかし、透水性,保水性の回復は今のところ表土に限られ、心土は造成直後の状態と大きく変わっていない。2.洪水流出に関しては、造成後の流出増に対処するために、造成地の最下流に設置される沈砂池に洪水調節機能をもたせるようにし、その場合の沈砂池の排水口断面および沈砂池容量をどのように決定するかについての基本的考え方および計算手法を提示した。
3.農地造成により沈砂池下流での直接流量は未造成地に比べて1986年4〜9月の半年間で約2倍に達した。このことは、裏を返すと、低水流出量が農地造成により増大することを示唆するものであるが、沈砂池での漏水が大きく、今年度は確認できなかった。しかし、統計的単位図法による低水流出解析の結果からは、農地造成の効果が統計的単位図の波形変化に明確に表れ、降日後2日以内に河川へ出てくる低水流出比率は農地造成により少なくなり、低水流出の持続性が高くなっているのが判明した。
4.造成後、圃場内に局部的に排水不良となる場所がいくつかみられた。このような排水不良の対策として、基底暗渠の適切配置および排水不良域に対して圃場内暗渠密度を高くする方法が有効であることが判明した。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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