研究概要 |
システム開発用の機器の購入は、昭和60年度にすべて完了している。今年度は、主として、地形データ処理システムの部品にあたる個々のプログラムのアルゴリズムを検討し実際にコーディングを行った。コーディングはグラフィックス関係のプログラムの記述に便利なBASICを主として用いた。しかしBASICでは数値地図の表示に長時間を要する場合もあるので、補助的にCで記述したプログラムもある。データ処理とくに画像表示の速度向上のためには、Cとアセンブラ言語を用いるのが良い。実際にPC-XAで試して見たところおよそ10倍程度の処理速度の改善が認められた。また180x180以上の大きさの数値地図を扱う場合はFORTRANを用いて、プログラムを作成した。現在のところパソコン用言語で64KBの制限を越えて大きな配列が取れるのは、数社のFORTRANだけである。 今年度は磁気テープで供給された国土数値情報から中部日本20万分の1地勢図12枚分の範囲のデータを切り出し、誤値の補正処理を行ったのちこれをサンプルベータとして用いて、次のような具体的なプログラムのコーディングを行った 1)格子間隔の変更、2)画像表示(数値地図およびMSS・TM画像)、3)大局および局所統計量の計算,4)陰影図,5)ラスターコンタリング,6)任意輪郭に地域の切り出し,7)水系網図の作成,8)流域面積の計算など。 画像間(ただし片方は標高などの数値地図データとなることもある)の四則演算,統計演算(相関散布図・ヒストグラムなどの作成、基本統計量の計算など)のプログラムを完成させた。
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