研究課題/領域番号 |
60470004
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
斉藤 軍治 東大, 物性研究所, 助教授 (40132724)
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研究分担者 |
岩崎 紀子 東京大学, 物性研究所, 教務職員 (50125994)
矢持 秀起 東京大学, 物性研究所, 助手 (20182660)
菅野 忠 東京大学, 物性研究所, 助手 (60134657)
木下 實 東京大学, 物性研究所, 助教授 (40011530)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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キーワード | 有機超伝導体 / 低次元電導体 / 合成金属 / Organic metal / 二次元導体 / パイエルス転移 / カルコゲン・・カルコゲン原子接触 / TMTSF / BEDT-TTF |
研究概要 |
1)既知有機超伝導体、類縁体の研究:【(TMTSF)_2】Cl【O_4】の超伝導状態が、フェルミ面上の或る部分でギャップが消失しているheavy Fermion系と類似の異方性を持つことを見出した。又、この超伝導体の磁場誘起SDW状態において、7.5テスラ以上で非線型電導が現れ、14テスラでは印加電流の小さな領域で横磁気抵抗にシュブニコフ・ドハースではない小さな周期振動を発見した。【pF_6】塩ではSDW相転移点以下の3.5Kで新しい相転移を見出した。以上のように、TMTSF系の超伝導状態の性格はかなり明確になった。 Β-【(BEDT-TTF)_2】【I_3】のlow Tc相とhigh Tc相の違いを構造、電子状態の両面から研究した。低温常圧のlow Tc相のエチレン基(【I(_3^-)】の近傍の)の配向にはsiteAとsiteBが等しく共存するが、2kbarの加圧ではsiteAのみの配向となる。これは、high Tc相では185Kの不整合超格子がsuppressされていることと、その変化にBEDT-TTF六負環のエチレンが重要な役割をなしていることを示す。high Tc相の超伝導臨界磁場は3Kで約10テスラであり、low Tc相(0.5Kで1テスラ)とは大きく異なる。Β-【I_3】、【IBr_2】塩のESRではダイソン形の線形が観測され、スピン拡数定数は約0.3【cm^2】/secである。新しいBEDT-TTF錯体として、低温まで金属的な錯体を三種、半導体的なものを六種合成し、構造解析、物性測定を行なった。又解析途中のものが他に五種ある。 2)新しい有機超伝導体を作る試み:以下の五つのテーマについて、合成を基盤とした研究を行ない、各テーマについて有機超伝導体の設計指針を検討した。次元性向上によりPeierls転移を抑えるための化学修飾法の開発(TY【C_1】-TTF錯体、azaTCNQ錯体、BTDA-TCNQ錯体)、単一成分電導体の合成(TTCn-TTF,TTe【C_1】-TTF)、交互積層型高次元電導体(T TE【C_1】-TTF・TCNQ錯体)、高電導LB膜の合成(TMTTF・octadecyl TCNQ錯体、semicapped【C_6】【S_8】錯体)、分子間水素結合の振動と電子状態のカップリングの研究(キンヒドロン系)。
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