研究概要 |
1.アムホテリシンBアグリコンの【C_2】-【C_(37)】セグメントの合成:前年度において3-デオキシ-1,2-0-イソプロピリデン-3-C-メチル-α-D-アロフラノースから合成された2,4,6-トリデオキシ-5-0-(ジエチルイソプロピルシリル)-3-0-(メトキシメチル)-2,4-ジ-C-メチル-L-アルトロースと(2E,4E)-6-(ジメトキシホスフィニル)-2,4-ヘキサジエン酸メチル(【1!〜】)のワーズワース反応と続くZ→E異性化反応によって(2E,4E,6E)-トリエン酸メチル(【2!〜】)を得た。【2!〜】をDIBAL環元,Mn【O_2】酸化してトリエナールとした後、再び【1!〜】を用いてワーズワース反応を行ない【2!〜】と同様に環元、酸化を行なって得られるすべてE配置をもつヘキサエナールを脱シリル化して目的セグメント,(14S,15R,16S,17S)-(2E,4E,6E,8E,10E,12E)-17-ヒドロキシ-15-(メトキシメトキシ)-14,16-ジメチル-2,4,6,8,10,12-オクタデカヘキサエナールを【1!〜】から8行程、収率46%で得ることができた。 2.【C_1】-【C_(19)】セグメントの合成:前年度に合成されている【C_1】-【C_(12)】セグメント,(2S,4R,5R,10S)-12-0-(t-ブチルジメチルシリル)-1-ヨード-4,5:8,10-ジ-O-イソプロピリデン-2-0-(メトキシエトキシメチル)-2,4,5,8,10,12-ドデカンヘキソールは、【C_(13)】-【C_(19)】部分に相当する5,6-アンヒドロ-3-O-ヒドロキシ-4-C-(ピバロイルオキシ)メチル-L-リキソ-1-ヘキセニトールから作られた(3S,4R,5S)-3,5-イソプロピリデンオキシ-4-〔β-トリメチルシリルエトキシメトキシメチル)-6-〔ビス(メチルチオ)トリメチルスタニル〕メチル-1-ヘキセンより生ずるリチオ体と50%以上の収率で連結することを見出し、その連結体より4行程(46%)で目的の(3S,4R,5S,9S,11R,12R,15R,17S)-19-〔(t-ブチルジメチルシリル)オキシ〕-3,5:11,12:15,17-トリイソプロピリデンオキシ-9-(メトキシメトキシ)-4-(β-SEM)-7-オクソ-ノナデカン酸メチルを合成することに成功した。
|