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1986 年度 実績報告書

核エネルギー変換溶融塩循環ループに関する化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60470161
研究機関京都大学

研究代表者

伊藤 靖彦  京大, 工学部, 助教授 (20026066)

研究分担者 森山 裕丈  京都大学, 工学部, 助手 (90127150)
キーワード溶融塩 / ループ / 温度差質量移行 / 腐食 / 酸化物 / 熱起電力
研究概要

溶融塩を核エネルギー変換プロセスの機能材料として活用していく場合、これを安全かつ効率よく循環させるためのループの開発が不可欠となる。しかしその実現にあたっては、溶融塩とループ材料との共存性の確保などを含め、多くの解決すべき問題点が残されている。本研究は、これら問題点を解決することによって溶融塩循環ループの定常運転が確保できるような条件を主として化学的な立場から検討していくことを目的としているが、今年度は特に、(1)温度差と圧力差が同時に存在する場合の起電力の定式的表現とその実証,(2)溶融塩系での熱起電力に関するデータの蓄積と考察,さらには(3)溶融ハロゲン化物中の酸化物イオン濃度測定法の確立,等々、多面的に研究を展開することができた。得られた成果の概要は次のとうりである。
(1).Li(l)/Li(【I】)系,Ag/Ag(【I】)系,Ni/Ni(【II】)系,Mg/Mg(【II】)系,Zn(l)/Zn(【II】)系,Pb(l)/Pb(【II】)系での熱起電力を測定し、非平衡熱力学の観兵から溶媒塩の輸送エントロピーを求めることができた。
(2).電極の組成が熱起電力に与える影響について検討するため、溶融LiCl-KCl中での種々の組成のリチウム・スズ合金の熱起電力を測定し、筆者らの理論にもとづいてデータを整理することができた。
(3).非等温・流動系における熱起電力について、非平衡熱力学にもとづく理論を確立することができた。
(4).溶融ハロゲン化物中の酸化物イオン濃度が安定化ジルコニアを用いたセンサーで測定できることを、理論と実験の両面から確めることができた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Masahiro Kamata;Yasuhiko Ito;Jun Oishi: Electrochimica Acta. 31. 521-525 (1986)

  • [文献書誌] Yasuhiko Ito;Hideki Yabe;Toshiyuki Nakai;Keiko Ema;Jun Oishi: Electrochimica Acta. 31. 1579-1584 (1986)

  • [文献書誌] Yasuhiko Ito: Proceedings of the Fifth International Symposium on Molten Salts. 445-459 (1986)

  • [文献書誌] Yasuhiko Ito: Proceeding of the First Chinese-Japanese Bilateral Symposium on Molten Salt Chemistry and Technology. 54-58 (1986)

  • [文献書誌] Yasuhiko Ito;Mikio Inoue;Masahiro Kamata;Jun Oishi: Proceedings of the First Chinese-Japanese Bilateral Symposium on Molten Salt Chemistry and Technology. 74-78 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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