• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1987 年度 研究成果報告書概要

立木密度がスギ人工林の光合成生産, 呼吸消費にあたる影響

研究課題

研究課題/領域番号 60480061
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 林学
研究機関東京大学

研究代表者

根岸 賢一郎  東京大学, 農学部, 教授 (90011824)

研究分担者 丹下 健  東京大学, 農学部, 助手 (20179922)
松本 陽介  東京大学, 農学部, 助手 (50165916)
斯波 義宏  東京大学, 農学部, 助手 (20011900)
鈴木 誠  東京大学, 農学部, 助手 (40012091)
佐倉 詔夫  東京大学, 農学部, 助手 (70012078)
研究期間 (年度) 1985 – 1987
キーワード立木密度 / スギ人工林 / 現存量の経年変化 / 最大葉量 / 純正産量 / 樹冠のCO2代謝速度 / 幹の樹皮呼吸速度
研究概要

東京大学千葉演習林仁ノ沢のスギ幼齢密度試験地(植裁密度 本/ha, D区=13,333, M区=6,667, S区=3,333)を対象に, 現存量, 純生産量の調査を行なった. また, 生理的過程にそった解析へ進む準備として, 光合成速度, 呼吸速度に関連した測定を試み, 以下の結果をえた.
現存量については, 林冠が閉鎖する前後の, 林齢14〜20年生の期間の資料をえた. 葉量は, 各区とも林冠の閉鎖前後に最大となり, 以後減少する. 最大時の葉量はD>M>S区で, D区は閉鎖後の自然間引きが, いちじるしい. こうした葉量変化の立木密度による差が, 光合成生産にどう関係するかは, 光環境の違いがあり, 今後の研究課題である. 幹, 枝では, 木質の蓄積によって, 林齢にともなう現存量の増加がみられるが, D区にかぎり, 葉量と平行しての枝量の減少がみられた.
枝, 葉の枯〓は, 各区とも9月〜10月が多い. 林齢20年生前後の枝, 葉の生長量は, D区が他区よりも多少小さいが, 幹の生長量と枝, 葉の脱落量をくわえた純正生産量には, 区間差, すなわち密度による差がみられない.
密度試験地の総生産量を直接, 推定する資料として, ほぼ同齢のスギ林の優勢木と劣勢木の樹冠に同化袋をがぶせ, CO_2代謝量を測定し, 日剰余生産量の季節変化などを明らかにした. 大小の試料木に, こうした数値を適用することで, 将来, 各区の総生産量がえられよう.
幹の単位樹皮表面積あたりの呼吸速度は, 最近の生長速度と密接な関係がある. したがって, 幹呼吸速度を高さで比較すると, 樹冠部分の肥大生長のさかんな位置で最大となる.
ここでは, 林冠の閉鎖前後の葉の現存量の経年変化について, 興味ある結果をえた. これからは, それらと対応する純生産量, 総生産量の資料がのぞまれる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 丹下健: 日本林学大会論文集. 98. 405-406 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 根岸賢一郎: 東京大学農学部演習林報告. 78. 31-57 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Takeshi,TANGE: "Amounts of dead leaves and branches attached to young Cryptomeria japonica trees in spacing experiment stands" Trans. 98th Mtg. Jpn. For. Soc.405-406 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Ken'itiroo,NEGISI: "Changes in aboveground biomass with age in young Cryptomeria japonica stands" Bull. Tokyo Univ. Forests. 78. 31-57 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

URL: 

公開日: 1989-03-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi