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1987 年度 研究成果報告書概要

鶏の放卵の制御機構に関する生理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60480081
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 畜産学
研究機関九州大学

研究代表者

古賀 脩  九州大学, 農学部, 教授 (80038166)

研究分担者 藤原 昇  九州大学, 農学部, 助手 (60150512)
田中 耕作  九州大学, 農学部, 助教授 (50038220)
研究期間 (年度) 1985 – 1987
キーワード産卵鶏 / 放卵 / アルギニン / バゾトシン(AVT) / プロスタグランディン(PG) / 放卵誘起物質(001F) / 子宮部
研究概要

鶏の放卵に関与する内分泌的要因と考えられているアルギニン・バゾトシン(AVT), プロスタグランディン(PG)及び卵胞由来の放卵誘起物質(001F)の生理作用と放卵との関連性について追求した. 得られた結果を要約すると次の通りである.
(1).卵管子宮部に卵が入っている産卵鶏の子宮部にPGあるいはアラキドン酸を直接注入すると推定放卵時刻前に放卵が誘起され, その際に血液中のAVTの量が急激に増大することが確認された. 放卵誘起に要した時間は薬剤の投与時期が自然放卵時刻に近い方が短かった. これらのことから鶏の放卵の際に下垂体後葉性AVTが放出されることが明らかとなった.
(2).卵管子宮部組織中のPG含有量を自然放卵の前後で比較してみるとPGE_2の場合は放卵直後に増大したが, PGF_<2α>に関しては著しい変動は観察されなかった. またAVTを産卵鶏に投与すると, 明らかに放卵が誘起されたが, その前後における子宮部組織中のPGE_2およびPGF_<2α>の量に大きな相違は認められなかった. 子宮部組織中のPGの濃度に関しては, 自然放卵とAVTによる誘起放卵との間に顕著な差は見られなかった. したがって放卵の際に子宮部組織中のPG量は大きくは変動しないものと推定された.
(3).最大卵胞または破裂卵胞から抽出・精製した001Fの分子量は比較的小さく, しかも酸性が強く, 熱に対しても強いということが明らかとなった. また001Fを産卵鶏に投与すると卵殻形成中の卵の放卵が誘起され, その際に血液中のAVTが放出されることも確認された. これらのことは001Fが放卵機構と密接に関与していることう示しているものと思われる.

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公開日: 1989-03-30  

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