研究課題/領域番号 |
60480100
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
市川 厚 横浜市大, 医学部, 教授 (50045910)
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研究分担者 |
佐々木 克典 横浜市立大学, 医学部, 講師 (30170666)
市川 操 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (70045946)
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キーワード | 急速凍結 / 立体視 / 腺細胞 / 微細構造 / 三次元構造 |
研究概要 |
当初の予定に加えて、分泌物質の局在を同定するため、唾液腺細胞におけるアミラーゼ生合成過程を免疫細胞化学的に検索した。 乳腺腺房細胞については、急速凍結置換固定した試料の超薄切片と準超薄切片を透過電子顕微鏡で観察するとともに、フリーズフラクチャー・レプリカ像を観察した。その結果、分泌脂質滴の形成機序については明らかにすることができなかったが、脂質滴が互いに融合して大さを増すこと、これが放出されるさいのいわゆるアポクリン放出機構の詳細を明らかにすることができた。分泌脂質滴はその形成と貯蔵,放出に至る全経過が、少なくとも形態学的にはまったく独立して行われること、従って、これまで一部に云われていたようなカゼインを含むタンパク分泌果粒の形成機序、とくに2種類の分泌果粒同志が互いに融合すると云うような相関関係を示さないことが明らかになった。これら分泌果粒が放出されるさいに細胞骨格がどのような関わりをもつかについては現時点でなお明らかでない。一方、タンパク性分泌果粒の形成と放出の機序については、これまで唾液腺細胞で観察したとほぼ同じ所見を得、また、ゴルジ装置の三次元的構築についても類似の結果を得た。 唾液腺漿液細胞におけるアミラーゼの免疫細胞化学的検索では、急速凍結置換固定法で処理した試料に免疫細胞化学的反応を施す場合、置換固定剤や包埋剤など、試料処理条件によって反応の程度がいかに異なるかを、金コロイド標識抗体を用い、金粒子の密度を各細胞内微細構造ごとに定量的に測定し、示適条件を検討した。その結果、1.5〜2%程度のOs【O_4】を含むアセトン置換固定剤を用いても、切片を過酸化水素溶液でエッチングすることにより好結果を得ること、エポンよりアラルダイトを包埋剤として用いる方がよいことが判った。今後、これらの手法を用い、所期の三次元構造の解析を進める予定である。
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