研究課題/領域番号 |
60480101
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
斉藤 多久馬 自治医大, 医学部, 教授 (40090419)
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研究分担者 |
埴原 恒彦 自治医科大学, 医学部, 助手 (00180919)
荒木 正介 自治医科大学, 医学部, 助手 (00118449)
松下 正也 自治医科大学, 医学部, 助手 (00118457)
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キーワード | 急速凍結 / 酵素 / 組織化学 / 細胞化学 / 網膜 |
研究概要 |
これまで生理条件に近い状態で形態保存の可能な急速結組織において酵素活性が検出可能である事を確立し、ラット網膜においてguanylate cyclase,phosphodiesterase等の酵素活性が桿状体細胞外節円板膜に陽性であることを明らかにしてきている。明暗環境に置ける酵素活性の変動の研究には本法の導入が最適と考えられるので、赤外線ビュアーを用いた完全暗黒下での実験を計画、暗黒下でも急速凍結置換装置を扱えるよう機器の整備を行った。ラット網膜の完全暗黒下での摘出は、当初の計画では実体顕微鏡に顕微鏡ビュウアーを装着する予定であったが、実際組み合わせてみると鏡像を呈することが判明したため、急遽テレビカメラ用低倍顕微鏡を別途購入して正像を得た。またこの場合総合倍率が1倍以下で、明視の距離も1メーターと眼球摘出には困難を覚えるので、接写レンズを付加して改良し、現在では暗黒下でも実験遂行上の問題点はほぼ解決済みとなっている。 一方凍結置換酵素組織化学的に検出された酵素活性の超微局在に関して、生体膜コントラストの向上が不可欠となり、純形態学的凍結置換像同様のコントラストを得るべく、一層の進歩が求められることになった。現在凍結置換酵素組織化学に用いられているアクロレイン、グルタールアルデヒド凍結置換固定試料に、タンニン酸添加、或は置換固定時間の延長等コントラスト改善のための条件設定を実験中である。 現在迄に得られた成果にかんしては学会発表を数回行い、多くの関心を集めることが出来、来年度の日本電子顕微鏡学会シンポジュウムの講演依頼を受けている。論文に関しては目下準備を進めて居るところである。
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