研究分担者 |
田近 久美子 秋田大学, 医学部, 技官
三浦 恵子 秋田大学, 医学部, 技官
道岡 攻 秋田大学, 医学部, 助手 (80006717)
島田 彰夫 秋田大学, 医学部, 助手 (70006724)
小泉 昭夫 秋田大学, 医学部, 助教授 (50124574)
TAJIKA Kumiko Akita University School of Medicine
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研究概要 |
食生活歴と成人病とくに癌発生との関連性についての実態調査を, 癌死亡率に特徴をもつ全国20市町村の30歳から69歳までの国民健康保険加入者およびモルモン教信者について実施し, 有効回答数31505名を得て, これを大型コンピューターに入力し, 追跡コホートのデータファイルとした. この食事調査データは, 被調査者の調査時の食品ならびに嗜好品60種類の摂取情況を中心に, 10歳台づつ過去にさかのぼり, 現在の摂取頻度と比較した摂取情況を調査したものであり, これにより個人ごとに10歳代より現年代までの食習慣を追跡し年代別推移をみることができる. これら摂取食品のうち, 我々が食事中変異原性試験の結果から提唱している陽性化食品および陰性化食品については, それぞれの採点が自動的に行いうるようにプログラムを作り, 個人ごとに各年代の陽性点数, 陰性点数を算出し, また, 市町村ごとにこれら点数の平均値・標準偏差を計算し, 年代別分布範囲を図示し, その変化の推移の情況を観察できることになった. 一方, 食事調査以後の各種成人病とくに癌発生者について, これらの人々の食生活状況をチェックするためのプログラムを作成した. その方法として, 国保診療レセプトがコンピュータ化されている町村については, 社会保険の疾患分類コードによって, 調べようとする疾患罹患者をえらび出すとともに, これら罹患者の食事調査成績が自動的にレコードリンケージによって検索され, 集計できるようになっている. また, コンピュータ化が進んでおらず, 死亡票や高額医療費支拂者リストから罹患者が知られる場合には, 入力リストから疾患別に罹患者の食事調査成績を検索できるようにした. これらの結果から, 成人病とくに癌の種別に過去の年代からの食生活と疾病罹患との関連を追究し, 特徴的パターンを知ることができた. このコホートの追跡は少くとも5年間継続される.
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