研究課題/領域番号 |
60480223
|
研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
大西 晃生 産業医大, 医学部, 助教授 (50091278)
|
研究分担者 |
山本 辰紀 産業医科大学, 神経内科, 助手 (10166803)
糸山 泰人 九州大学, 神経内科, 講師 (30136428)
村井 由之 産業医科大学, 神経内科, 教授 (80038637)
|
キーワード | キャプサイシン / 脊髄後根神経節 / 神経細胞体 / 有髄線維 / 無髄線維 / 腓腹神経 / 組識定量検査 / 脊髄神経根 |
研究概要 |
誕生48時間以内のSーDラットに、キャプサイシン50mg/kgを腹腔内投与し、腓腹神経,第3仙髄後根,第3仙髄後根神経節について、組織定量的に検討を加えた。 1.腓腹神経:対照群に比較して、神経束総横断面積の低下、無髄線維数の著明な低下(対照の約3分の1)、多くの無髄線維をとり囲んでいるシュワン細胞突起の減少がみられた。有髄線維数の変化はみられなかった。 2.第3仙髄後根:対照群に比較して、小径有髄線維数の低下、無髄線維数の著明な低下(対照の約4分の1)、多くの無髄線維をとり囲んでいるシュワン細胞突起の減少がみられた。 3.第3仙髄後根神経節:対照に比較して、総神経細胞数は2分の1に減少し、直径20μm以下の小型神経細胞のほぼ選択的な減少が認められた。 4.SubstanceP陽性神経細胞体は、対照に比較して、ほとんど認められなかった。 5.Monoamine oxidase(MAO)染色陽性無髄線維は、対照に比較して、高頻度にみられ、MAO染色陽性線維の脱落は生じていないと結論された。 以上の結果により、脊髄後根神経節に細胞体を有する第一次感覚ニューロンのうちで、小型でかつ無髄線維軸索をもつニューロンが、かなり選択的に障害されていると結論された。
|