研究分担者 |
西槙 貴代美 日本医科大学, 老人病研究所, 研究員 (00465345)
長谷川 卓志 日本医科大学, 老人病研究所, 助手 (90198721)
福生 吉裕 日本医科大学, 医学部, 講師 (30150733)
赫 彰郎 日本医科大学, 医学部, 教授 (50089645)
羽田 和正 日本医科大学, 老人病研究所, 助手 (30180889)
OZASA Kiyomi Technician, (00465345)
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研究概要 |
HDLの分解亢進に起因する低HDL血症と, HDLを構成しているアポ蛋白の生合成を含めての生成の低下に由来する低HDL血症とはそのmetabolicな意義を異にすると思われる. 本研究はこの点を明らかにすべく行われた. I)HDL_2/HDL3比の測定(ポリアクリルアミドゲル泳動, PAGEによる): Sudan ilackの前染色に先立って, 血清にβリポ抗血清(ヤギ)を添加し, β-リポ画分を除去した後, 染色, 泳動する変法をくみ立てた. a)良好な分離 b)TCレベルの上昇と共に起るHDLパターンの消失(コレステロール食家兎の実験) c)リパーゼ処理によるHDLパターンの消失(分解か?)などの事実が判明. II)リポ画分内FC/EC比: HDL中のFC/EC比は若年女性ではβリポ画分中のFC/EC比より高い. このことは, 種々の実験から, FC/EC ratio in HDLが細胞膜からの画分へのFC流入量と関係する一つの指数である可能性が明らかとなった. III)CTBL法(cholesterol dynamics in plasma): a)cholesterol dynamicsは老若で異る b)TCレベル別測定 c)TGレベルとCTBL d)HDL画分リン脂質量はCTBLに影響大 e)高すぎるLCAT活性は動脈硬化のriskか? f)FC(β→α)の小, EC(α→β)の大, △HDL-Cの小はriskなど IV)グリコリポ蛋白測定の簡易法のくみ立て(Gle HDL, Glc β-lipoprotein=Glc βLP): 被検血清にαおよびβリポ抗血清(ヤギ)を別々に加え, 生じた2種類の沈澱物(HDL-抗体)及リポ蛋-抗体)を0.6M過塩素酸処理してGlycoproteinを抽出し, coomsie blueにと発色し測定する簡易法をくみ立てた. a)老若差, b)Glc HDL_2/Glc HDL_3比の測定 c)高TG血症とGlc HDL d)糖尿病および脳梗塞患者のGlc Lpの測定. などの実験項目の結果から, Glc HDL_2/Glc HDL_3比はHDLの分解を〓ための指数として, 又Glc βLP/βLPはLDL-pathwayの容量を知る指数として用いうる事が示された.
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