研究課題/領域番号 |
60480247
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
竹下 研三 鳥取大, 医学部, 教授 (90037375)
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研究分担者 |
冨田 豊 鳥取大学, 医学部, 助手 (00127523)
安藤 幸典 鳥取大学, 医学部, 助手 (90168047)
中野 千鶴子 鳥取大学, 医学部, 助手 (90164251)
家島 厚 鳥取大学, 医学部, 助手 (30144661)
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キーワード | 脳性まひ / 未熟児脳障害 / 短潜時感覚誘発反応 |
研究概要 |
本年度の研究は次の2点において成果をあげた。 第1は、脳性麻痺重度化の鍵を握っている未熟児からの脳性麻痺が脳性麻痺全体の中でどのような位置を占めてきているかを、鳥取県全体の疫学調査により把握した。胎児モニターの普及、新生児静脈確保による血液循環動態の管理、光線療法による高ビ血症の治療によって脳性麻痺はかつての1/3、すなわち1000出生に1の割合に減少したが、その後新生児への陽圧呼吸管理が一般化するに及び、かつて死亡していたハイリスク児が生存するようになるとともに、その一部に後遺症として多彩な脳障害をもつ児も生存するようになった。これらの内容をみると、まず脳性麻痺に占める未熟児からの例が1980年以降それまでの30-40%から63.5%を占めるようになってきた。さに彼らの大部分は知能障害など重複した障害をもってきた。この傾向は今後しばらく続くものと思われる。 第2は、神経生理学的な検査法のひとつである短潜時感覚誘発反応を確実に小児の脳障害機能の検査手技ととして確立した。すなわち、短潜時感覚誘発反応にみられる各潜時ピークが年齢に相関して少しづつ延長し成人のそれに近づいていくこと、その中でも、視床など脳幹部由来と考えられているN20近傍のピーク間潜時が頭囲との比率によって年齢に相関した曲線を描くこと、これが覚醒時と軽睡眠時での記録間に差がないことなどが明らかにされた。こと検査法は大脳深部での神経伝導機能を臨床的に確認できるよにさせており、多彩な周産期脳障害児の神経生理機脳を客観的に把握していく上で昨年の眼輪筋反射の研究成果とともに今後の脳障害の分析に十分に役に立つ方法となった。
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