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1986 年度 実績報告書

NMRによる肝細胞癌および前癌状態の診断と病態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 60480254
研究機関東京大学

研究代表者

板井 悠二  東大, 医学部, 助教授 (30010268)

研究分担者 吉川 宏起  東大, 医学部(放射線医学), 講師 (40114714)
井廻 道夫  東大, 医学部(内科学), 助手 (70134228)
渡部 徳子  水産大学, 分光学, 助教授 (40092382)
志賀 淳治  東大, 医学部(病理学), 助教授 (10110694)
飯尾 正宏  東大, 医学部(放射線医学), 教授 (80143486)
キーワードMRI(核磁気共鳴CT) / 肝細胞癌 / 肝硬変
研究概要

1.肝癌の診断: 肝癌の検出は【T_2】強調画像が勝れ、従来法のCTとほぼ同等であることは磁場が0.35Tから1.5Tにあげられても同様である。
2.肝癌の病態: 肝癌の形態を十分に表現するためには呼吸運動が障害となる。呼吸ゲートは時間が長びくばかりでなく、規則的でなければ十分に効力を発輝しない。ウッドチャックは麻酔下で呼吸が不規則で画質の劣化が著しい。死後のスキャンでは5mm大の病変まで明瞭に描出できている。比較的モノトナスな画像となるが、超音波,組織との対比は検討中である。ヒト摘出標本での形態把握は他の画像法に勝るとの報告があり追試中である。ヒト,ウッドチャック共に前癌状態をMRIで把えんとすることはかなり無理がある。
一部の肝硬変で多数の結節性小病変が描出されており、(半数は、粗大再生結節を有すことを確認)、非肝硬変群には全く認められていない。今後、剖検,手術標本のスキャンと共に、invivoでのsensitivity,specifity,accuracyを腫腔鏡所見,剖検を用い算出する必要がある。また出現パルスシークエンスも様々であり、造影剤使用後にのみ出現した例もあり、これらを含め検討の要がある。
3.造影剤: 基礎的検討は仲々進展しないが臨床的に神経系でGd-DTPAの有用性が明らかとなって来たので、この肝応用を開始した。呼吸停止可能時間の【T_1】-強調画像を用い、腫瘍部を経時的に繰り返しスキャンをし、関心領域の時間-信号曲線を作製し、肝細胞癌と肝海綿状血管腫で対比した。ヨード造影剤と類似の動態を示すとされる本剤では肝癌のエンハンス時間は短くこれがかなり長期に及ぶ海綿状血管腫は決定的に鑑別可能であった。また、染り方のパターンも両者でかなり差が見られ、本法は両者の鑑別に極めて有用なことが示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yuji Itai: J Comput Assist Tomogr. 10. 963-968 (1986)

  • [文献書誌] Yuji Itai: J Comput Assist Tomogr. 10. 236-241 (1986)

  • [文献書誌] Kuni Ohtomo: J Comput Assist Tomogr. 10. 751-755 (1986)

  • [文献書誌] Kuni Ohtomo: J Comput Assist Tomogr. 10. 973-975 (1986)

  • [文献書誌] Kuni Ohtomo: Radiation Medicine. 3. 38-41 (1985)

  • [文献書誌] Yuji Itai: J Comput Assist Tomogr. 11. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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