研究課題/領域番号 |
60480255
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 福井医科大学 (1986) 京都大学 (1985) |
研究代表者 |
鳥塚 莞爾 福井医大, 国立大学(その他), その他 (00025537)
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研究分担者 |
石井 靖 福井医科大学, 医学部, 教授 (00026949)
佐治 英郎 京都大学, 医学部, 助手 (40115853)
米倉 義晴 京都大学, 医学部, 助手 (60135572)
伊藤 春海 京都大学, 医学部, 助教授 (40026943)
横山 陽 京都大学, 薬学部, 教授 (90025685)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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キーワード | ポジトロンCT / 核医学 / 心筋血流 / 心筋代謝 / 心筋虚血 / 循環器病診断 |
研究概要 |
ポジトロンCTを用いた循環器病学の診断について、主として虚血性心疾患を対象としてその基礎的な検討と臨床応用に関する研究を行った。 1.局所心筋血流の測定 (1).N-13アンモニアによる心筋ポジトロンCT:N-13アンモニアは一回循環で高い摂取率で心筋に取り込まれ、しかも組織内に長時間とどまるので、安静時および運動負荷時の心筋血流分布の鮮明な横断像が得られ、冠動脈疾患の診断および虚血部位の同定にすぐれた結果が得られた。なお、横断像に加えて、心筋の長短軸断層像や定量的解析法の導入は、その診断精度の向上に役立つと考えられた。 (2).0-15水による心筋血流量の測定 拡散性トレーサーである水の静脈内投与による心筋血流量の絶対値測定をめざして、まず心腔内トレーサーの影響を除くために0-15標識一酸化炭素の吸入を行った。ここで、左右の心室内放射能を別々に差しひくことにより相対的血流像を得ることができ、部分容積効果の影響を含む血流量測定が可能となった。 2.局所心筋ブドウ糖代謝 N-13アンモニアによる血流像を参考にして、虚血心筋におけるブドウ糖代謝をF-18フルオロデオキシグルコースを用いて評価した。安静時虚血部に加えて運動負荷により虚血の誘発される領域でも糖代謝の亢進が認められ、何らかの代謝異常の存在が示唆された。 今回の研究で、ポジトロンCTの利用により、従来の核医学診断よりもすぐれた診断精度が得られること、また従来の方法とは異った情報が得られることが確認された。
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