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1987 年度 研究成果報告書概要

ステロイド系薬物の抗腫瘍効果発現機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 60480373
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 産婦人科学
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

岡田 弘二  京都府立医科大学, 医学部, 教授 (60079861)

研究期間 (年度) 1985 – 1987
キーワードProgestogen / Anticancer activity / Endometrial cancer
研究概要

ステロイド系薬物の抗腫瘍効果発現機構について子宮内膜癌にたいするプロゲストーゲン療法を中心に研究をすすめた. 高分子型腺癌はホルモン療法に反応しやすいが, 低分子型腺癌では反応しにくいことや, 高分子型のものにプロゲステロンレセプターの存在率の高いことも知られている. 我々もこれを確かめたがPRの認められないものでも抗腫瘍効果のみられるものがあった. そこで, この効果がホルモン効果によるものかそれとは別の薬物効果によるものかを知るため, まず癌細胞に正常内膜細胞にみられるようなホルモン反応性が残されているのかどうかを調べてみた. その結果, 正常内膜ペルオキシダーゼはエストロゲンにより誘導されるが癌ではこのような誘導が認められないこと, また正常内膜ではプロゲストーゲンによりestradiol-17β dehydrogenaseが誘導されるが癌ではこの効果がきわめて弱くなるなど, 癌組織ではホルモンに対する反応性の低下が認められた. 他方human tumor clonogenic assayで内膜癌細胞の各種ステロイドに対する感受性をしらべてみるとこの細胞は全般的に黄体ホルモン剤に反応するが, 黄体ホルモン活性と抗癌作用の強さは平行せず, 例えば黄体ホルモン剤であるmedroxyprogesterone acetateやmegestrol acetateは高い濃度で抗癌効果を示すが, おなじ黄体ホルモン活性の強いchlormadione acetateやnorethindroneでは高濃度でも抗癌効果がみられないことが明らかになった. すなわち抗癌作用はいわゆるhigh affinity, low capacityのプロゲステロンレセプターを介するものではなく, low affinity, high capacityのレセプターを介して生ずることが明らかになった.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 岡田弘二 指導, 北脇城: 日本内分泌学会雑誌. 63(7). 894-912 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 藤田宏行, 藤本次良, 岡田弘二: 産婦人科の進歩. 39(4). 615-616 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 岡田弘二: 図説臨床(癌)シリーズ. 12. 153-159 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 岡田弘二, 中田好則, 藤本次郎, 藤田宏行: 癌と化学療法. 14(10). 2837-2844 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 岡田弘二: Oncology and Chemotherapy. 4. (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Hiroji, Okada: "Chemotherapy and Endocrine Therapy of Endometrial Cancer" Progress in Cancer Clinics. No.12. 153-159 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Hiroji, Okada: "Hormone Dependency and Progestogen Therapy in the Treatment of Endometrial Cancer" Japanese Journal of Cancer and Chemotherapy. 14. 2837-2844 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Jiro, Fujimoto: "Progestogen Therapy of Endometrial Cancer---Mechanism of Action---" Advances in Obstetrics and Gynecology. 39. 615-616 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1989-03-30  

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