研究課題/領域番号 |
60480377
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
新美 成二 東大, 医学部, 助教授 (00010273)
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研究分担者 |
堀口 利之 東京大学, 医学部, 助手 (30157078)
今泉 敏 東京大学, 医学部, 助教授 (80122018)
桐谷 滋 東京大学, 医学部, 教授 (90010032)
牛島 達次郎 東京大学, 医学部, 講師 (70010197)
広瀬 肇 東京大学, 医学部, 教授 (80010031)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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キーワード | 超音波断層法 / 舌 / 構音動態 / MR-I / 発話訓練装置 / 筋萎縮性側索硬化症 / 脊髄小脳変性症 |
研究概要 |
超音波断層法を用いて舌を画像化し、構音動態を観測する試みは研究代表者を中心に従来行われてきたが、画像化される舌形態は、超音波プローブの位置及び角度に大きく依存することが本法の欠点であった。本研究においては、光位置検出装置(PSD)を用い、超音波プローブの位置及び角度の情報を画像に同期させて計算機に入力し、舌の超音波画像を補正する方式を開発した。この方式を用いることによって舌と共に声道形態を決定する重要な要素である口蓋の口腔面形態を超音波画像に重ねて表示することが可能となり且つ計測の基準となり得ることが明らかとなった。更に本システムを構音障害者用発話訓練装置として発展させる可能性が検討された。その為には実時間での表示が要求される。現在、舌断層像と口蓋形態図の実時間スーパーポーズ表示を、カラー画像処理装置を応用して試験的に行い、その有用性を検討している。口蓋形態表示には、通常のパーソナルコンピュータとビデオ画像のスーパーポーズ機能によりほぼ実時間で実現出来る見通しを得た。 非侵襲的に咽頭形態を知る方法として、我々は、東大病院に設置されているMR-Iの利用を採用した。本研究期間中に、定常母音についてMR-I画像からの声道の三次元的再構築を行った。今後、超音波の利用によって動的な声道の三次元的な解析も可能であると思われた。 正常構音運動の規範化のための基礎として、構音運動に対する発話速度の影響を検討した。 構音障害例の検討には、運動系の障害として筋萎縮性側索硬化症(ALS)協調運動の障害として脊髄小脳変性症(SCD)をとりあげ、検討を行った。その結果、聴覚的な評価では同程度と判定される症例であっても、構音レベルではいくつかの群にわけられることがわかった。機能訓練の体系化に発展させる可能性があると考えられた。
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