• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1986 年度 実績報告書

口腔内微小循環動態の調節機構とその内因性血管活性物質の役割に関する薬理学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 60480405
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

伊藤 春生  神奈川歯大, 歯学部, 教授 (10084716)

研究分担者 徳富 亘  神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (30147996)
塗々木 和男  神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (90139577)
岡部 栄一郎  神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (50097276)
キーワード口腔内微小循環動態 / 内因性血管活性物質 / 内皮細胞依存性 / 弛緩反応 / 収縮反応 / bradykinin
研究概要

本研究は、口腔内微小循環動態の調節因子であるkinin類とくにbradykinin(BK)を中心にhumoral factorsに対する各血管の反応性を明確にすることを目的とする。以下に実験結果を示す。1.in vitroにおける摘出血管での反応性:arachidonic acid,histamine,substance Pおよびthrombinなどの内因性血管活性物質は、頸動脈,肺動脈,腸間膜動脈,舌動脈および下歯槽動脈に対しては、弛緩性の反応を示した。BKは、頸動脈,肺動脈および腸間膜動脈に対して弛緩性を示すが、舌動脈および下歯槽動脈で収縮性の反応を示した。2.内因性血管活性物質の血管反応に対する内皮細胞の影響:BKは舌動脈および下歯槽動脈を内皮細胞非依存性に収縮させたが、他のhumoralfactorsは、内皮細胞依存性の弛緩を示した。3.BKの舌動脈に対する収縮作用:BKの舌動脈に対する収縮は、α-blocker(prazosin,yohimbine),【B_1】-receptor antagonist(des-【Arg^9】-[【Leu^8】]-BK),cyclooxygenase inhibitor(indomethacin)およびfree radical scavenger(SOD)で全く抑制できなかった。しかし、【Ca^(2+)】-antagonist(verapamil,nifedipine)およびfree【Ca^(2+)】栄養液中で著しく抑制された。また、phospholipase inhibitor(quinacrine)で抑制傾向を示した。以上のことから、内因性血管活性物質の口腔内血管とくに舌動脈および下歯槽動脈に対する反応は、BKを除いて弛緩性を示し、その弛緩は内皮細胞依存性であった。BKの収縮作用はreceptor operated Cachannelを介さず、一部voltage dependent Ca channelを介した細胞外【Ca^(2+)】の流入機構が関与することが明らかになった。また、quinacrineでBKの収縮作用が抑制できることから、このvoltage depedent Ca channel刺激およびその他の細胞外の【Ca^(2+)】流入経路活性化に対しする細胞膜のリン脂質代謝回転(prostanoidを含む)の関与について、さらに検討しなければならない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Akira HARA;Eiichiro OKABE;Haruo ITO: Microcircul.ann. 101-102 (1986)

  • [文献書誌] 塗々木和男,徳富亘,岡部栄逸朗,伊藤春生: 神奈川歯学. 22. (1987)

  • [文献書誌] 小池淳美,塗々木和男,岡部栄逸朗,伊藤春生: 神奈川歯学. 22. (1987)

  • [文献書誌] Kazuo TODOKI;Eiichiro OKABE;Haruo ITO: Microcircul.ann. (1987)

URL: 

公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi