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1986 年度 実績報告書

歯牙疼痛刺激の各種臓器における循環動態に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60480429
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

久保田 康耶  医科歯科大, 歯学部, 教授 (90013804)

研究分担者 嶋田 昌彦  東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (40170948)
神野 成治  東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (50154422)
伊藤 弘通  東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (40110720)
キーワード組織血流量 / 組織酸素分圧 / 心筋 / 肝 / 脳 / 脱血性ショック / ノルエピネフリン
研究概要

本研究では、歯への侵害刺激が各種臓器の血流にどのような影響を与えるかを明らかにするのが目的であり、本年度は雑種成犬を用いて心筋の組織血流量を測定した。心筋の血流量測定は心筋の内層と外層に分け、血流量の絶対値は水素クリアランス法にて求めて、血流量の連続的変化量は制御差温式血流計にて測定した。制御差温式血流計は、心筋内層には8mmの針状電極を心筋外層にはプレート型の測定電極を作成した。これらを水素クリアランス式の電極とともに冠状動脈左前下行枝の灌流領域に縫い着けた。50%笑気,50%酸素に0.5%から3.0%のハロタンを添加させた混合麻酔ガスを吸入させて血圧を低下させ、またノルエピネフリンを静注して血圧を上昇させた。これら血圧の低下時あるいは血圧の上昇時の心筋内外層の血流量を上記2つの血流計により同時測定し、相関関係を求めた。その結果、心筋外層では相関係数γ=0.96,心筋内層では相関係数γ=0.92であった。さらに、ノルエピネフリン静注による急激な昇圧時と、動脈からの脱血による急激な血圧下降時の心筋内外層の血流量の変動を調べた。その結果、心筋外層では、心筋内層に比較して、変動巾は明らかに小さかった。一方、酸素電極により、心筋内外層の酸素分圧を測定したところ、組織酸素分圧と血流量は平行して変動するが、ノルエピネフリン静注による急激な血圧上昇時には、心筋内層では血流量が増加するにもかかわらず、酸素分圧は低下するという結果が得られた。昨年度は歯への侵害刺激にともなう血圧上昇時の大脳皮質血流量を測定したが、本年度は脳よび肝の血流量と組織酸素分圧の測定法を開発し、脱血による血圧低下時の測定を行なった。その結果、脳および肝はともに血圧の低下と平行して、血流量の減少を示した。一方、組織酸素分圧は脳よりも肝での低下が著しかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 飯島毅彦,伊藤弘通,久保田康耶,須藤益夫: 呼吸と循環. 35-2. 161-164 (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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