研究課題/領域番号 |
60480447
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児・社会系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
花田 晃治 新大, 歯学部, 教授 (90013979)
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研究分担者 |
香村 立也 新潟大学, 歯学部, 助手 (70161883)
松浦 輝雄 新潟大学, 歯学部, 助手 (30173793)
大木葉 孝宣 新潟大学, 歯学部附属病院, 講師 (40160444)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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キーワード | 不正咬合者 / タングクリブ / チンキャップ / 上・下顎EPGプレート / エレクトロパラトグラフ / 嚥下運動自動解析 / 嚥下訓練治療 |
研究概要 |
不正咬合者の矯正治療計画策定に際し嚥下運動時の筋機能を自動解析し、診断・治療前後の評価を行い矯正治療後の保定のための機能訓練を行うことを目的とした。 〔60年度〕1.NECPC98XAシステムを購入し現有のエレクトロパラトグラフ装置に連動させ嚥下運動解析システムを完成させた。2.解析プログラム「嚥下運動自動解析システム」を開発し今まで手作業で長時間を要した機能解析を短時間で処理可能となり多数の被験者を対象にすることが可能となった。3.正常咬合者3名に上・下顎EPGプレートを装着させ水2mlを注射筒で注入し嚥下させ2秒間で64コマの舌接触運動を自動解析した結果舌は安静位より運動開始し下顎全域に接触した後、上顎前歯部口蓋側に接触し後方へ運動し上顎全域へ接触を続け水を咽頭部へ送った後、上顎前歯部から離開し安静位へ復帰するという円滑な舌接触運動を示した。4.不正咬合者矯正治療前18名からも同様に記録・自動解析し正常咬合者の嚥下運動パターンと比較した結果、総じて下顎全域に接触せずに上顎後方部へ接触開始し上顎全域への接触も短く不規則なパターンを示した。5.不正咬合者にチンキャップまたは下顎にタングクリブを装着し矯正治療を実施した。 〔61年度〕1.治療直後の嚥下パターンを記録し自動解析し治療前後で比較した結果依然として不安定なパターンを示すものが多かった。しかし保定後には正常咬合者のパターンに類似したものもいたがまだ不安定なものもいた。形態が改善されても口腔内の筋機能、特に舌運動の改善は遅れることから形態の改善後直ちに矯正装置を撒去し機能訓練を行う方がよい。2.視覚フィードバック法による筋機能訓練を簡易型エレクトパラトグラフ(DP-lo)を用い家庭で反復練習させ治療効果を最大にする。3.本法をさらに発展させ呼吸機能と嚥下機能の相関性を調べ鼻呼吸障害の様相と舌運動の関係を解明し筋機能検査診断法として確立させたい。
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