研究課題/領域番号 |
60480513
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
加藤 憲一 阪教育大, 教育学部, 教授 (70030434)
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研究分担者 |
中山 匡 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (40030481)
奥埜 良信 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (80030394)
向井 康比己 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (30110795)
長田 芳和 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (40030423)
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キーワード | 教育系大学農場 / 自然教育 / 生物教育 / 多目的教材の開発 / 野草 / 溜池 / カブトエビ / 各種教科書 |
研究概要 |
1.将来教職に就く人の自然認識の向上のためには、何より実物に触れることが重要である。そこで身近な自然が残されている本学農場を利用して、若干の課題を設定し研究を進めた。(1)身近な野草が小・中学校教科書でどのように位置づけられ、どの程度取り上げられているかを検討するとともに、学生の野草の識別力を、実際農場で野草調査の経験を持たせることによって、その効果と方法についても検討した。また、(2)溜池は子供の接する身近で最初の自然であるだけでなく内容も豊かである。そこに生息する動物同士の関係について具体化するための調査を行った。(3)農場で系統保存されているコムギの多目的教材化を進め、大学学部専門実験におけるモデルプランを提示した。(4)自然地は落葉枯木の蓄積場所である。数種類の植物の枯葉の抽出物を用いて、発芽・発根・生長などへの影響を調べ、一定の成果を得た。これは環境理解への一つの指標となるであろう。電子天秤が有効に使われた。 2.生物教育においては教材の視覚化による利用が最も効果がある。(1)農場水田から採集したアジアカブトエビの発生段階を定めるとともに連続的に映像化した。また、走光性は負で、スペクトル感度の極大は475〜500mm(青緑色)であった。カブトエビの教材への適合性についても調べた。(2)農場で栽培されている作物(コムギ,トウモロコシ,ワタ)の各種教材用の標本やカラースライドを作成し、学生や現場の教師等に提供した。 3.フランス・ドイツ等の外国理科教科書に、生物がどのような観点で取り上げられているか調べ、日本の各教科書の内容と比較して"自然観"の相違について検討した。 4.附属養護学校生徒の農場での作物づくりを通して活動の記録をとり、養護教育における農場活用の問題点を整理した。
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