研究課題/領域番号 |
60490008
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
石原 勝也 岐大, 農学部, 教授 (30021687)
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研究分担者 |
北川 均 岐阜大学, 農学部, 助手 (70144003)
佐々木 栄英 岐阜大学, 農学部, 助教授 (80144004)
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キーワード | 犬糸状虫性血色素尿症 / caval syndromee / venae cavae gyndrome / 血管内溶血 / 血漿ヘモグロビン |
研究概要 |
犬糸状虫性血色素尿症(caval syndrome,以下CS)の自然発症例は入手が容易ではない。そこで犬糸状虫症の自然例に薬剤を投与する方法でCSの実験モデルの開発に成功した。この実験モデルでは、発症と同時に血管内溶血が発生するが、その激しさの程度は三尖弁口部の糸状虫の在り方によってかなり異なることが判明した。換言すれば、血管内溶血の激しさは、三尖弁口部の糸状虫による狭窄または閉鎖不全の状態に左右される可能性の強いことが示唆された。赤血球内への色素封入は、小量であれば可能であるが、この血球を自然例又は上記実験モデルの血管内に注入後、三尖弁口部の心室側部より採血し、溶血の起こる部位を確定する方法は、色素の検出限界から困難なことが判明した。そこで【^(51)Cr】標識赤血球を作製し、この上記実験犬への注入条件及び検出条件を検討中である。前者の注入条件は、CS発症犬の大静脈あるいは肺動脈から心臓カテーテル法により上記Hbに【^(51)Cr】を標識した易溶血性赤血球を注入する。後者の検出条件については、採血部位にセンサーを常置して血漿Hb濃度を測定する方法は、理論的には可能であるが、技術的には困難であることが判明した。三尖弁口部の心室側等に常置したカテーテルから血液を連続的に採取し、この血液の血漿部分について溶血Hbに含まれる放射活性を測定する方法は、短時間内に連続的に採血する方法がまだ確定されておらず、この解決に向かって実験中である。
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