研究概要 |
世界の古代型湖の変遷史を組み立てる上では多角的なデータを集めることが必要である. 筆者はこの見地から琵琶湖底深層コアの各種分析結果及び,大型植物化石と含有火山灰層の採集と解析に重点をおいて研究を進めてきた. その結果, 両者の資料の結合によって, 少くとも250〜300万年間の様相は, 可成,明らかにされ,気温(水温)変動のアンプリチュードもある程度,把握出来ることになったので, 古陸水物理,古陸水化学,古陸水生物分布に関する推定の根拠は,可成,整えられた. 問題は推測の域を出ない点も多々あるとはいえ新しい学問的問題を如何にして世界の学会に提示するかであり, 教科書として通用し得る単行本をドイツより出版する計画を進めている. しかし, その完成の為には, 世界各地の図書館で保有されている各種の文献を,さらに調べる必要があり, その為, 著書の刊行までは今しばらくの時間を要する. 資料収集のために滞在を予定している各国図書館は次の通りである. Library of Congress(Washington),Bibliothek,Univ.Tubingen(Tubingen),Bibliothek,Eidgenossische Technische Hochschule(Zurich),Bibliothek,Bundesanstalt fur Geowissenschaften und Rohstoffe(Hannover),British Library(London)さらに ストックホルム及びモスクワの学士院図書館でも資料収集の予定である.
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