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1986 年度 研究成果報告書概要

幼児・児童の安全能力の開発と評価に関する交通心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60510064
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 心理学
研究機関広島大学

研究代表者

西山 啓  広島大, 学校教育学部, 教授 (50032488)

研究分担者 今西 一實  高知女子大学, 文学部, 教授 (40094742)
研究期間 (年度) 1985 – 1986
キーワード「恐れ」と「危険」の感受性 / 幼児・児童の安全能力 / 交通安全性検査 / 交通安全教育
研究概要

成果に関しては、別紙報告書に示されるが、ここでは特に61年度に得られた結果を中心に述べる。
人の「恐れ」や「危険」の認知に関し、幼稚園児・小学校児童から、成人(大学生)に至る875名を対象に質問紙調査を実施し、その結果の分析考察を行ない、次の様な結果を得た。
1.「恐れ」と「危険」に対する感じ方を比較すると、年齢・性別とは関係なく、「危険」の感じ方の方が強く表わされている。
2,「恐ろしいもの」と「危険なもの」は、一見同じものの様に考えられるが、詳細にこれを分析・考察すると、「恐ろしさ」は、気味の悪さといった情緒面において、「危険」の感情は、怪我や死を招来する様な客観的な対象に対して生じていると考えられる。
3.年齢段階的に考察すると、小学校中・高学年生の男児は「恐ろしさ」や「危険」に関する感情が稀薄で、いわゆる無鉄砲時代の片鱗がそこに存在すると考えられる。
4.「危険」や「恐ろしさ」の感じ方の男女差を考察すると、小学校中学年段階においては、男児がこの面での感じ方が弱いが、以後年齢の増加に伴ってその評価は低下する傾向が見られる。一方女児にあっては、年齢が進むにつれて、「危険」と「恐ろしさ」の感情の差の減少が見られる。この事実は、「恐ろしく」ないものは「危険」でない、という思考パターンの可能性も考えられ、女性の大胆極まりない行動の遠因の一つとなっているのではないかと思われる。
今後に残された課題としては、潜在的な危険や、主観的危険に対する教育・指導を如何に行なうかの方途を見出すこと、が考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 西山啓,今西一實: 広島大学学校教育学部紀要 第一部. 9. 51-75 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] SATORU NISHIYAMA & KAZUMI IMANISHI: "STUDY ON THE DEVELOPMENT AND EVALUATION OF PRESCHOOL AND SCHOOL CHILDREN'S SAFETY ABILITIES." BULLETIN OF THE FACULTY OF SCHOOL EDUCATION, HIROSHIMA UNIVERSITY PART 1,. VOL. 9. 51-75 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1988-11-10  

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