研究課題/領域番号 |
60510072
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
心理学
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
能見 義博 青山学院大, 文学部, 教授 (70082584)
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研究分担者 |
杉山 憲司 東洋大学, 文学部, 助教授 (00082636)
米澤 俊治 青山学院大学, 文学部, 教授 (10084237)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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キーワード | 観察学習 / 向社会的行動 / 愛他反応 / 視点 / 共感 / 年令差 |
研究概要 |
本実験は、小学校児童(1年生 4年生)の向社会的行動の観察学習による愛他反応の変化を示範事象や観察者の諸変数との関連において検討した。前者には、観察課題の視点や呈示方法などが含まれ、後者には、観察課題に対する共感・印象・評価や年令差が含まれている。観察学習は、絵画と物語による向社会的行動の象徴モデリングであった。反応測度は、観察学習の前後に行なわれた愛他物語に関する質問に対する評定点の変化であった。 主な結果は以下のようである:1.愛他行動をしなかったモデルの情緒に視点を定めた条件を観察すると愛他的変化を示したが、愛他行動をするモデルについては、情緒・行動のいずれを強調しても非愛他的に変化した。2.視点を定めた条件では、非愛他行動の観察は、マイナスの効果をもった。3.愛他行動を観察し、モデルや対象者はいい気持ではないと答えた観察者は非愛他的変化が大きかった。4.愛他行動を観察し、モデルの行為を低く評価した観察者は、非愛他的変化が大きかった。5.全体的に観察課題に強い印象を受けた観察者は、愛他的変化が大きかった。6.非愛他的行動を観察し、悲しい気持を感じた観察者は、愛他的変化が大きかった。7.視覚的呈示をともなわない観察学習は効果が小さかった。8.プリテストの愛他得点は、4年生より1年生の方が高く、より愛他的であった。9.種々の愛他行動に対する反応傾向は、1年生と4年生で必ずしも一致していなかった。10.愛他行動場面と非愛他行動場面とを複合させて呈示した場合、愛他行動を観察してから非愛他行動を観察した場合がもっとも効果的で、これは1年生・4年生両方に一致した傾向であった。11.非愛他行動に対して、1年生は4年生より強い共感を示し、その行動をより悪いことと評価した。
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