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1986 年度 研究成果報告書概要

嫌悪刺激の予測不可能性と統制不可能性がラットの長期適応行動に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 60510079
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 心理学
研究機関関西学院大学

研究代表者

今田 寛  関西学院大, 文学部, 教授 (60079613)

研究期間 (年度) 1985 – 1986
キーワードストレス / 嫌悪学習 / 予測不可能性 / 適応 / 摂食行動 / 摂水行動 / 長期連続実験 / KGbox-24
研究概要

飼育場面そのものが実験箱となるKGbox-24を2台用いて、予測可能電撃と予測不可能電撃がラットの長期適応行動に与える影響について検討した。実験は合計3つ行なわれ、それぞれにおいて2匹を1対とし、一方を予測可能電撃に、他方を予側不可能電撃にさらした。測定はKGbox-24内での摂食,摂水行動,水平方向への移動行動,立ち上がり行動が1分毎に昼夜をわかたずなされた。毎日15分間(11:45-12:00)ラットはKGboxから取り出され体重が測定されたが、実験2,3に関して飼育舎統制群がもうけられ、毎日この同じ時期に体重が測定された。実験はベースライン期(実験1では8日間,実験2,3では10日間)とストレス期(実験1では16日間,実験2,3では20日間)にわかれた。ベースライン期では電撃は一切与えられず、ストレス期では2台のKGboxのラットは、平均間隔6分で逃避不可能なグリッド電撃を昼夜をわかたず受けた。電撃の長さは実験1では0.3秒,2,3では1→1,5→2秒と徐々に長くされた。各対のラットの一方では、電撃は必ず1分間の信号(音)によって先行され、他方では信号は電撃とは独立に与えられた。
実験2,3においては飼育舎統制群のラットにくらべてKGboxで電撃を受けたラットはストレス期に著しい体重の減少を示した。しかし3つの実験すべてに共通して、予測可能電撃を受けたラットの方が、予測不可能電撃を受けたラットにくらべて体重の相対減少量が著るしかった。この事実は長期連続実験の場合には、短期実験の場合とは逆に、予測可能電撃の方が予測不可能電撃よりもストレス性が高いことを意味しており、これは最近Abbott(1984)によって示唆されたことを、はじめて組織的な実験事実によって裏づけたことになる。その他の行動の詳細な分析は研究成果報告書にまとめられているので参考にされたい。なお当初予定した電撃の統制可能性/不可能性の効果に関する実験は実施できなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 今田純雄,山下光,島崎恒雄,今田寛: 日本動物心理学会第46回大会. (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 今田純雄,今田寛: 日本心理学会第51回大会. (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Imada, S., Yamashita, H., Shimazaki, T. & Imada, H.: "Study on rat's behavior in KGbox-24: Long-term adaptive processes of rats in environment with signaled/ unsignaled shocks." Paper presented at the 46th Annual Convention of the Japanese Society for Animal Psychology. 1986.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Imada, S. & Imada, H.: "Study on rat's behavior in KGbox-24: Long-term adaptive processes of rats in environment with signaled/ unsignaled shocks." Paper to be presented at the 51st Annual Convention of the Japanese Psychological Association. 1987.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1988-11-10  

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