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1986 年度 実績報告書

内部潮汐波による海峡を通しての海水交換に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60540260
研究機関京都大学

研究代表者

今里 哲久  京大, 理学部, 助教授 (40025391)

研究分担者 淡路 敏之  高知女子大学, 家政学部, 助教授 (40159512)
キーワード海水交換 / 狭い海峡 / 成層構造 / EULAR-LAGRANGE法 / 粒子追跡 / 数値実験
研究概要

1.狭い海峡部を持つ一定水深で成層した海盆に於ける海水交換過程を、9層のレベルモデルを用いて数値実験的に検討した。上げの最強流時から1潮汐周期(M2周期)にわたって、10レベルに配置された合計約10万個の粒子をLagrange的に追跡した。
(1)成層がない場合:成層がある海盆中の海水交換をよりよく理解するための基礎実験として、成層がない順圧の潮流場について実験を行った。その結果、水平2次元の場合に比べて非常に大きい94%という交換率が得られた。これは、海峡部の底近くの流れの位相が上層の流れと大きくずれていることと,岬の近傍に水平渦が形成されること,海峡部周辺に底から海面に迄達する鉛直循環流が形成されることなどが関連し合って粒子のドリフトを生じさせているためであり、中でも鉛直循環流が大きな役割を演じているらしいことが分った。現在、海峡の形状,奥行きなどによって、この鉛直流がどのように変化するかを検討している。
(2).成層がある場合:成層を加えると交換率が88%と小さくなるが、これは鉛直循環流が抑えられるためであると考えられる。この場合に、水平渦流の変化や、発生して来る内部波が粒子のドリフトにどのように関わり、交換率をどのように変化させるか検討を進めている。
(3).海峡部の形状を変化させるケースの1つとして、鳴門海峡のようにシルを持つ場合について、成層がある場合とない場合の2つのケースについて同様の実験を行って検討している。
2.成層と海底地形が海水交換に及ぼす効果を見るための1つのケースとして、陸棚が長く延びた沿岸と外洋との交換を検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 藤尾伸三: 1987年度日本海洋学会春季大会講演要旨集. (1987)

  • [文献書誌] 張倩: (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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