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1986 年度 実績報告書

サブミリ波領域におけるヘテロダイン分光法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 60550022
研究機関大阪大学

研究代表者

阪井 清美  阪大, 工学部, 助手 (00029109)

キーワードサブミリ波 / NbSIS / ヘテロダイン / ミキサー / 光励起サブミリ波レーザー / 周波数安定化
研究概要

本年度に於ては、局部発振器の周波数安定化と、Nb系SISミキサーの製作及び基礎的特性の測定を行なった。
1 局部発振器用光励起サブミリ波レーザーの周波数安定化を、気体分子のシュタルク効果を利用した安定化法を考案して実験を行ない、励起用【Co_2】レーザー及びサブミリ波レーザーともこの方法により、【10^(-8)】以上の周波数安定度(Δf/f)が得られることが分った。この方法は、シュタルク効果が顕著な吸収(又は発振)線に対しては有効である。
2 ミキサーに関して、温度サイクルや大気中の水蒸気に強いと言われるNb系SIS素子を作製し、ミリ波領域で基礎的な特性の測定を行なった。この素子はNb/Al・AlOx/Nbの構造を持ち、ギャップ電圧〜3mV(Pb系SISでは2.5mV,この値が大きい程高周波特性は良い)で、ギャップ電圧に於る準粒子電流の立ち上りもPb系の場合より鋭くなっている。そのため4.2Kの素子温度で、70GHzのマイクロ波照射に対して、Pb系の場合には観測されなかった準粒子ステップが鮮明に観測された。140GHzのマイクロ波の照射に対してはステップ間隔が2倍になるため、ステップは更に鮮明であった。Pb系SISの場合、準粒子ステップは1.7Kで140GHzマイクロ波照射に対してはじめて観測されたことを考えると、Nb系素子のギャップ電圧に於る鋭い立ち上り特性が、このような好ましい結果をもたらしたと結論できる。この素子を使い、10GHzと70GHzマイクロ波の7次の高調波混合の実験も行い、IF(中間周波)信号も得た。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Sakai;T.Yoshida;K.Kuba;Y.Kato;Y.Ichioka: Int'l J.IR and MM Waves. 8. (1986)

  • [文献書誌] 阪井清美: レーザー研究. 15. (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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