研究課題/領域番号 |
60550040
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
手島 光司 京大, 工学部, 助手 (90026104)
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研究分担者 |
森 敏一 大阪工業大学, 短期大学部, 教授
MORI Toshikazu College of Engineering, Osaka Institute of Technology, Professor
TSUKAMOTO Akimasa Department of Aeronautical Engineering, Faculty of Eng. Kyoto Univ. Technical Of
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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キーワード | 凝縮 / 気体力学 / 超音速自由噴流 / 数値流体力学 / 熱力学 / レーリー散乱 |
研究概要 |
1.凝縮を伴うアルゴンの自由噴流の実験的研究 1)凝縮粒子からのレーザー・レーリー散乱を利用し、自由噴流の形状および凝縮の開始面の可視化を行った。この可視化写真の解析から岐点およびノズル形状の、自由噴流構造および凝縮開始面への影響を調べた。凝縮によってマッハディスクは後退し、バレルショックの径も拡がること、また、バレルショックとジェット境界の間に凝縮粒子が多く存在することが判った。2)自由噴流の軸上においてレーザー・レーリー散乱の強さを測定し、凝縮粒子の成長過程を調べた。この方法は次項の数値計算による凝縮粒子の質量比を用いているという点では直接的な方法ではないが、凝縮粒子が数個から数千個まで成長する過程をかなり良い精度で測定することができる。凝縮粒子1個当りの平均原子数は岐点条件によって数百から数千となるが、この値はクラスタービーム中で測定された値とも良く一致している。高い温度・低い圧力の岐点状態に対しては、小さいが多くの凝縮粒子が・低い温度・高い圧力に対しては大きいが少ない凝縮粒子が生じていることが判った。 2.非平衡凝縮を伴うアルゴンの自由噴流の数値シミュレーション1)古典凝縮理論を用いた流れ場の数値計算法を確立し、実験で観測した凝縮の開始面を含む自由噴流の構造を良く再現することができた。2)古典凝縮理論における凝縮核の生成を速度論的に取り扱い、凝縮粒子の成長過程を計算した。凝縮粒子の物性値に関しては幾つかの未知量が含まれるが、流れの巨視的な状態量および凝縮粒子の質量比については、これら未知量による影響が殆んどないことが判った。後者のことは、1.の凝縮粒子の大きさの測定を可能にした。これら未知量に対するパラメトリック計算と実験を比較することにより、本計算法を超音速噴流における非平衡凝縮の機構の一層の理解に役立てることができる。
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