研究課題/領域番号 |
60550323
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木構造
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
土岐 憲三 京大, 防災研究所, 教授 (10027229)
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研究分担者 |
清野 純史 京都大学, 防災研究所, 助手 (00161597)
佐藤 忠信 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00027294)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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キーワード | 不整形地盤 / パラメータの同定 / Discrete Wavenumber法 / 震動特性 / Rayleigh波 / インピーダンスコントラスト / 位相速度 / 伝達関数 |
研究概要 |
本研究ではP波とSV波が入射する場合の不整形地盤の震動特性を明らかにし、実地震記録に含まれる不整形地盤の影響を理論解析でどの程度説明できるかについて考察を加えるとともに、実際の観測波形を用いて地盤の不整形構造を規定する地盤パラメータの同定を試みた。 まず、不整形地盤の震動解析は、比較的計算時間の短くて済むDiscrete Wavenumber法(D-W法)を用いて行った。地表面上における2地点間の波動伝達特性や波動ポテンシャル分布等を利用し、不整形地盤の震動特性を明らかにした結果、不整形地盤にSV波が入射すると屈折波以外に散乱波が生じ、その波動は水平に伝播するP波およびRayleigh波から成ることがわかった。ただし、不整形地盤内に存在する水平成層部分の長さが短いとRayleigh波が発生しないことも判明した。さらに、波動の入射角が大きいと不整形性の影響は大きくなり、基盤とのインピーダンスコントラストが大きいと散乱波の発生しやすくなることも解析的に示した。次に、実観測記録の上下・水平成分を用い、加速度の統計的な主軸方向を算出して地動の卓越方向の時間的な変動を理論解と比較した結果、観測点ごとの震動特性の差異は主軸の変動に顕著に現れ、不整形境界面上での波動の散乱により表面波が発生、伝播することが検証された。また、観測波形から地動の軌跡や波の位相速度を求めることにより、不整形境界面で生じた波動は主としてRayleigh波であることがわかった。対象とした不整形地盤において、2地点間の伝達関数をD-W法を用いて解析的に求め、これを観測値としてモデル地盤の同定を行った。その結果、【V_(S1)】を既知とすると理論的に地盤パラメータの同定が可能なことがわかった。最後に実地震記録から伝達関数を求め、これにPowellの手法を適用して同定を行った結果、大きな加速度レベルをもった波形についてはかなりの精度で地盤パラメータの同定が可能であることがわかった。
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