研究課題/領域番号 |
60550325
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木構造
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小坪 清真 九大, 工学部, 教授 (40037700)
|
研究分担者 |
井嶋 克志 佐賀大学, 理工学部, 講師 (60168268)
成富 勝 九州大学, 工学部, 助手 (70172591)
烏野 清 九州大学, 工学部, 助教授 (60037877)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
キーワード | 耐震 / 架線 / ばね作用 / 鉄塔 / 電線 |
研究概要 |
1.架線の面内振動に及ぼす架線両端の碍子の影響を理論的に解析した。この方法は全スパンを同一の級数で展開して解くもので、等断面の架線の場合と同様に固有振動数,振動形が得られ、鉄塔に対する影響を解明することができた。 2.碍子および架線に鎖を用いた模型を作成し、一端を鉄柱に固定し、他端を振動台に連結して振動を発生させ、両端における振動張力を歪リングで測定し、理論結果を検証することができた。 3.鉄塔に及ぼす架線の影響は架線方向の振動では大きいが、架線直角方向の振動では小さい。 4.この現象は実際の鉄塔で行った振動実験の結果とよく一致した。 5.架線方向振動において架線は鉄塔に対して大きな影響をもつが、鉄塔基礎から入力する地震波に対して、架線はかなりのエネルギーを吸収し、鉄塔の応答を増大させることはなかった。 6.架線内に生じる振動張力は架線の初期張力をこすほどには成長しないで、架線は線形振動を行うとして取り扱うことができることがわかった。 7.碍子の影響を厳密に考慮して鉄塔-送電線系の地震応答を計算した場合、碍子を鉄塔腕金への付着質量とした鉄塔-送電線系の地震応答に比べ、ほぼ等しいか大きい程度である。しかし、鉄塔単体の応答に比べれば、いずれの場合も送電線および碍子の振動を考慮した鉄塔の応答は小さいといえる。
|