研究課題/領域番号 |
60550371
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
交通工学・国土計画
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
越 正毅 東大, 生産技術研究所, 教授 (70013109)
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研究分担者 |
BRU¨HL FRIED 東京大学, 生産技術研究所, 講師 (70165512)
片倉 正彦 東京都立大学, 工学部, 教授 (60152675)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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キーワード | 交通信号制御 / 街路網 / 交通流シミュレーション / 交通流の変動特性 / 車両感知器 / オキュパンシー / 平均パレス長 / 渋滞行列長 |
研究概要 |
道路交通信号制御の高度化を図ることによって、交通需要の変動に対応したきめ細かい交通制御を行えば、街路交通の交通混雑の緩和等、交通状況を改善することが可能となる。本研究は、現実の街路交通の変動状況をとらえ、それに応じた信号制御手法の開発とその評価をすることを目的として、街路交通現象の解析と、街路交通に対する十分実用的な交通シミュレーションモデルの開発と作成を行ったものである。 本研究で得られた主な成果は次のとおりである。 1.街路の交通流についても、交通量、交通渋滞状況は日によってかなりの変動がある。また同一交差点の飽和交通流率も、かやりの変動があることが示された。従って設計交通量や設計容量を仮定して、オフライン最適化をした信号制御方式では、必ずしも現実の交通流に最適ではない。 2.オンライン制御を行う場合の基礎となる車両感知器による計測データの解析から、感知器情報による渋滞長の推定は、ある程度可能であることを示した。ただ精度等に問題があり、感知器の配置等の検討が必要である。 3.交通流を流体として扱うマクロなモデルと、流体から個別の車両に変換する交通シミュレーションモデルを開発した。種々の変動特性を表現するとともに、車両感知器の機能を表す従来モデルにない特徴を持っている。 4.開発したモデルの現状再現性を評価するため、主要幹線街路における広範囲な交通現象調査のデータとモデル演算結果を比較検討した。その結果このモデルはマクロな街路交通現象を再現することに十分有効であることを示した。 5.信号制御方式の効果をこのモデルを用いて評価するためのシミュレーション実験を実施し、信号制御方式の改善、高度化が街路網の交通流全体に対する効果をもつことを示した。
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