研究概要 |
本研究では、直径1mmから10mmのAl-4.5%Cu合金細線を製造する連続鋳造実験が行われた。その実験条件は、連続鋳造機の引抜き速度が75mm/minから800mm/min,鋳型の冷却水量が600cc/minから2000cc/min,鋳込み温度が900℃から1100℃,黒鉛鋳型の長さが20mmから230mmなどの範囲とした。本連続鋳造実験中のAl-4.5%Cu合金溶湯の黒鉛鋳型内での凝固過程が直径0.32mmクロメル・アルメル熱電対を用いて調べられている。 本研究によって得られた結果の概要は、つぎのようである。 1)金属細線の表面状況つまり表面粗さは、連続鋳造の引抜き速度の増加に伴い増加(悪い方に)した。 2)Al-4.5%Cu合金細線の鋳造組織は、主に熱流と引抜き速度に支配された。そして、G/R(Gは温度勾配,Rは凝固速度)値が大きくなると、その金属細線は一方向で凝固する。 3)健全な金属細線を製造するには、連続鋳造機の黒鉛鋳型内の溶融合金の溶湯表面に圧力を適用する必要があった。
|