1.ヤギの血漿プロラクチン(PRL)濃度の消灯に伴う上昇及び脳波に及ぼすPRL分泌抑制薬物の効果 1)l-dopa(1)14時間照明(14L)下の消灯に伴う血漿PRL濃度の上昇は、l-dapa0.01〜0.02mg/kg/1分間、3時間の静脈内注入により完全に抑制された。(2)上記l-dopa投与により、脳波のパワースペクトルのθ帯域の比率の上昇及びβ帯域の比率の低下が見られた。 2.ヤギの血漿PRL濃度及び脳波に及ぼすPRL放出促進薬物の効果。 1)serotonin(1)14L下の明期にserotonin0.1mg以下/kgを静脈内に注入した場合、血漿PRL濃度は変化しなかった。血漿PRL濃度は0.5mg/kg投与で上昇したが、循環系の著しい反応による2次的変化が疑われた。(2)serotonin0.5及び1.0mg/kg投与により、脳波のパワースペクトルのδ帯域の比率の上昇及びβ帯域の比率の低下が見られた。2)5-hydroxytryptophan(5-HTP)(1)14L下の明期に5-HTP1及び3mg/kgを静脈内に注入した場合、血漿PRL濃度は速かに上昇した。(2)上記の5-HTP投与により、脳波のパワースペクトルのδ帯域の比率が著しく上昇し、β帯域の比率は著しく低下した。 3)melatonin(1)14L下の明期にmelatonin0.01及び0.02mg/kgを静脈内に注入した場合、血漿PRL濃度は速やかに、著しく上昇した。(2)melatonin投与により脳波のパワースペクトルの各帯域の比率は変化しなかった。4)reserpine(1)14L下の明期にreserpine0.01mg/kgを静脈内に注入した場合、血漿PRL濃度は速やかに上昇し、その後、消灯に伴う上昇も見られた。(2)上記のreserpine投与により脳波のパワースペクトルのδ帯域の比率の上昇傾向、θ及びα帯域の比率の低下傾向が見られた。
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