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1986 年度 実績報告書

非脱分極性筋弛緩薬ORGNC45の薬物動態力学

研究課題

研究課題/領域番号 60570716
研究機関金沢大学

研究代表者

野村 俊之  金沢大, 医学部, 助手 (10172818)

研究分担者 山本 健  金沢大学, 医学部附属病院, 講師 (60135085)
キーワード筋弛緩薬 / 薬物動態学
研究概要

血漿中ORG NC45(ベクロニウムブロマイド=以下VB)濃度の測定は、高速液体クロマトグラフィーにより測定し、解析は、非線型最少二乗法を用いtwo-comoaxtment modelで行った。VB少量投与群(0.05mg/kg)及び、VB大量投与群(0.2mg/kg)より得られた薬物動態学的パラメータを比較したところ、有意差を認めたのは、elimination half-lifeとperipheral compartmentであった。elmination half-lifeで有意差が認められたことに関しては、大量投与群においては、clearanceが大きい傾向にあり、血液からの消失が増大した結果 elimination half-life が短かくなったものと思われた。しかし、VB投与後、少量投与群では、60分、一方大量投与群では、120分と最少二乗法による解析の時間に差があったためではないかと思われた。そこで、大量投与群においても同様に60分後までのデータにて解析を行ってみたが、その結果得られたclearance値はさらに大きくなり、少量投与群と有意差を認めるほどとなった。また大量投与によるclearance増大の機序としては、一般に薬物が肝臓のみで代謝され消失すると仮定した場合、肝血流が充分大きければ、蛋白と結合していないfreeの薬剤のみが肝臓に取り込まれ代謝されると考えられる。従ってVBの大量投与により肝臓に取り込まれる、freeのVBが増加したのではないかと推測された、しかし、同じ非脱分極性筋弛緩薬のパンクロニウムブロマイドと同様に蛋白結合が小さいと思われるVBにおいて、大量投与によるfreeのVBの増加がclearanceに影響を与えるほどの因子か否かは、今後検討を要するところである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 野村俊之: 第33回日本麻酔学会総会号. 第35巻. S31- (1986)

  • [文献書誌] 野村俊之: 克誠堂出版株式会社Vecuronium bromide, 11 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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