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1986 年度 実績報告書

胎児心循環系におよぼすプロスタグランディンの影響と他のホルモンとの関連性

研究課題

研究課題/領域番号 60570793
研究機関北里大学

研究代表者

新井 正夫  北里大, 医学部, 教授 (10050353)

研究分担者 林 輝雄  北里大学, 医学部, 助手 (60146446)
吉原 一  北里大学, 医学部, 講師 (20146450)
巽 英樹  北里大学, 医学部, 講師 (40146353)
西島 正博  北里大学, 医学部, 助教授 (00050518)
島田 信宏  北里大学, 医学部, 教授 (10050410)
キーワードシバヤギ / 胎児心拍数 / 胎児動脈圧 / プロスタグランジン【E_2】
研究概要

目的:プロスタグランジン(PG)は強力な生理学的活性を有していて、生体内での作用が細かく研究されている。一方胎児においても子宮筋からは大量のPGが分娩時には遊離されるわけで、その影響を少なからずうけているはずである。このためシバヤギ胎児を用いて【PGE_2】の投与実験を行った。方法:在胎日数137±3日のシバヤギ胎児10頭を用いた。母体を笑気、フローセンで麻酔後開腹して胎児の大腿静脈、動脈にカテーテルを挿入し、胸部に心電図用の電極を装着した。【PGE_2】の投与量は10,20,40μgとし静注と動注を交互に行った。実験は手術終了後約2時間母児の状態が安定してから行った。また別の5頭を用いて手術後母体が麻酔から覚醒した状態で実験を行い母体が麻酔中に行った実験データと比較した。実験中は胎児動脈圧と心拍数を連続的に計測しその変化を調べた。結果:【PGE_2】を胎児に静注した場合には、いずれの投与量でも胎児心拍数、動脈圧はただちに低下して、その低下は【PGE_2】の投与量(μg/kg)と有意な負の相関を示した。(R=-0.56,-0.59,P<0.01)これら心拍数,動脈圧の変化はアトロピン,プロプラノロールの前投与によっても影響をうけなかった。一方動注の場合は全体として調べてみると心拍数,動脈圧の変化と【PGE_2】投与量との間に有意な相関は認められなかったが、【PGE_2】の投与量を10μg/kg毎に区切って調べてみると両者の間に有意に近い負の相関が認められた。これは【PGE_2】を動注した方が静注に比べて胎児の循環系の反応がより感受性に富んでいることを示唆するものである。一方母体の麻酔が覚醒してからの実験データでは【PGE_2】の静注に対して胎児動脈圧、心拍数ともに減少したが心拍数は一度低下したのち動脈圧の低下を代償すると考えられる一過性の上昇を示した。今後さらに覚醒後の実験を行いデータの解析をより細く行う予定である。尚、補助金の大部分はシバヤギ購入にあてられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 吉原一: 日本産科婦人科学会雑誌.

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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